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ニューストピックス(2017年2月19日)
第20回富山再発見ウォーク
〜丸端の井戸・賽の神様・天地天満宮・倉安川排水機場・海吉広場など〜
2月19日(日)澄みきった青空の下、富山学区コミュニティ協議会主催の「第20回富山再発見ウォーク」が行われました。
参加者は、3歳の子どもから70歳代の高齢者までとボランティアの女子中学生5名の総勢45名がコミュニティハウス駐車場に集合しました。
最初に湯浅富山学区コミュニティ協議会会長が挨拶、全員でラジオ体操、中学生によるPPAPダンスで体をほぐしたあと、スタッフの實村さんから出発前のコース説明と倉安川についての簡単な説明がありました。
福森さんから諸注意があり、その後、ウォークはコミュニティ協議会の皆さんの指導で行われ、ボランティアとして参加した中学生(5名)が先導や案内役をしました。
湯浅会長 |
参加者全員でラジオ体操 |
實村班長 |
福森班長 |
8時50分、第1班(實村班長)26名が出発、続いて第2班(福森班長)17名の順にコミュニティハウス駐車場を出発し目的地に向かいました。
参加者は、早春とはいえまだ冷たい風を頬に感じながら福泊バス停東の三叉路脇の「上水道記念碑」で案内役の實村さんから、
「昭和38年3月に建立されたもので富山地区上下水道組合などと刻まれています。また、周囲には富山学区戦没者の忠魂碑や地神様などが建立されています。」
と説明がありました。
【関連ページ】 「富山ってどんなとこ?」 4 地域インフラ (4) 上水道
倉安沿いに東に少し行くと川幅が少し広くなった場所につきました。實村さんから、
「高瀬舟で物資を運ぶ舟が行き違いをする際に待避する場所として広げられています。地元では舟廻しと言われています。そばに倉益新田に水を送るための樋門があります。」
と説明がありました。
倉安川沿いに東にしばらく行くと「丸端橋」に着きました。實村さんから、
「この橋は、昔は木製の太鼓橋で橋の下を船頭が舟を引っ張って行き来していました。橋の両側に石垣の船頭道の名残が残っています。」
と説明がありました。
【関連ページ】 「昔とみやま写真館」 古の船頭道
丸端橋のそばに「丸端の井戸」と「出村の大師堂」があり、實村さんから「丸端の井戸」について、
「今では使われなくなりましたが、水質がよく干ばつの時でも途切れることはなく、人々の暮らしを潤してきた貴重な井戸でした。」
また、「出村の大師堂」ついて
「お大師様とお不動様が祀られております。出村町内の方がお祀りをしています。」
と説明がありました。
しばらく東に進むと榎の大木の下に「賽の神様」が祀られていました。實村さんから、
「本村と中村の境に祀られた神様です。昔から各地の村境や峠の辻などに祀られており悪霊を防ぐと信仰されていました。」
と説明がありました。
【関連ページ】 「名所・旧跡」 賽の大神
住宅地を山手方向に少し進むと石段が現れました。急な石段をしばらく上ると「天地天満宮」に到着しました。實村さんから、
「この天満宮は、菅原道真が主祭神で学問の神様です。例祭は毎年10月24日で、地元の方がお祭りをしています。」
「また、境内に建立された灯篭は古く、約206年前のものです。」
と説明がありました。
【関連ページ】 「名所・旧跡」 天地天満宮
倉安川沿いをしばらく東に進み、倉安川排水機場の東の土手に到着しました。
實村さんから「正木城址」と「笄の井戸」について、
「北側に見える小高い山が柾木山です。戦国時代にこの山の頂上に正木城がありました。この城には、正木大膳正康が城主としていましたが、宇喜多直家に攻められ落城したと伝えられています。また、落城の前日、城主大膳の正室玉尾が姫を抱いて井戸に身投げをしました。」
「後日、供養をしたところ水面に「笄(こうがい)」が浮かび上がった、と伝えられたことから「笄の井戸」とよばれています。この井戸は柾木山の東側の百間川河川敷の一角にあります。」
と説明がありました。
宇根山係長 |
「倉安川排水機場」では、岡山河川事務所 百間川出張所の宇根山係長から、
「倉安川排水機場の概要について、現在の排水能力は毎秒5トンです。近年ゲリラ豪雨などの突発的な集中豪雨がありますが心配はいらないと思います。」
「皆さんにお願いしたいのは、若い方や転居して来た方にこの地域で過去に起こった災害について知らせてほしいのです。過去の災害を知ることで犠牲を最小限に食い止めることが出来るのではないかと思います。」
と話をうかがいました。
続いて倉安川排水機場の建物内に入り、場内に設置された排水機用のディーゼルエンジンや排水管などを見学しました。
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倉安川排水機場をあとに南進、岡山市立富山中学校の横を通り「百間川緑地海吉広場」に到着しました。海吉広場に植えられた木々の蕾も早春の風を受けながら春の便りを待っているようでした。
海吉広場では中学生が考案した〇×クイズや宝さがしを行い、楽しいひと時を過ごしました。
優勝者には豪華な賞品が手渡されるなど盛り上がったレクリレーションとなりました。
海吉広場をあとに、昼前にコミュニティハウスへ帰りました。
早朝から美味の会の石井幸子さんほか(5名)の皆さんが、作ってくれたむすびや豚汁(豚肉のほか、大根、人参、ゴボウ、エノキ、こんにゃくなどの具沢山)が参加者に振る舞われました。
コミュニティハウスの庭にはテーブル席が設けられており思い思いの場所に座って温かい豚汁に舌鼓を打ちながら、しばし至福のひと時を過ごしました。
豚汁のお代わりを2杯、3杯する光景があちらこちらで見られ、多めに用意していた豚汁はすぐに無くなりました。
中学生ボランティアがトレーでむすびや豚汁を運ぶ姿が見られました。中学生ボランティアそして美味の会の皆さん、結びや豚汁とても美味しく頂きました。ご苦労さまでした。
参加者に感想を聞くと、「毎年参加しています。毎回色々な発見があり飽きません。今回も富山の素晴らしさを発見することが出来ました」と笑顔で答えてくれました。
また、初めて参加した人からは「富山の素晴らしさを知りました。今日は晴れて風もなく気持ちが良かったです。豚汁も美味しくいただきました。次回も参加したいと思います」などの声が聞かれました。
参加者たちは、肌寒さを感じながらも楽しかったウォークの思い出を胸にそれぞれ家路に着きました。
(文・写真:長畑)