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ニューストピックス(2015年12月16日)
富山中学校1年生に対する選挙出前授業
12月16日午前、富山中学校の1年3クラス100名を対象に、岡山市選挙管理委員会による選挙出前授業が行われました。
岡山市での出前授業は今回で3回目だそうで、過去2回は高校生が対象、中学生は今日が初めてとのことでした。
同中学校での同様の取り組みは今年2回目[本欄「ニューストピックス」(27年10月14日)参照]ですが、今回は投票用紙、投票箱、投票記載所、投票用紙交付機、投票用紙検算機など本物の道具が持ち込まれ、名簿対照係、投票紙交付係、投票管理者、投票立会人などの役職者も生徒と保護者代表が交代で執務しての本番さながらの投票所風景が演出されました。
【関連ページ】 ニューストピックス(2015年10月14日)
初めに江口学校長が、「諸君のなかでも早い者は5年後には公職選挙の投票という場面がやってくる。先人たちが長年苦労してかち取った民主主義の根幹である選挙権を大切に行使しなければならない。どうか、今日の経験を通じて、選挙〜投票に対する関心を高めてほしい」と訓示、続いて出前授業の先生たち(岡山市選挙管理委員会の岡課長・薬師寺課長ほか中区選管を含む事務局員4名)が紹介され、岡、薬師寺両課長による授業がスタートしました。
授業に当たる市選管の岡課長 |
投票行動の流れを説明する 市選管の薬師寺課長 |
岡山市&中区選管事務局の出前先生 |
今日の模擬投票は「立候補者4名による市議会議員の選挙」との想定で、スライドに映し出されたのは「岩田剛典」「島崎遥香」「北野 武」「西野カナ」の4候補です。(筆者は4人中3人は知りませんが、生徒たちが嬌声を発していたとこをみるとアイドルなのでしょう) それぞれの政策(抱負)も付記されていました。
さて、いよいよ投票行動の実施です。生徒たちは、あらかじめ手交された「投票所入場券」(生徒氏名が印刷された本物を模したもの)を手に、順次投票所に向かいます。
やがて「投票所を開く旨の宣言」が布告され、投票所が開かれました。
投票所入口では「名簿対照係」で投票所入場券と選挙人名簿との照合をうけ、割印を押してもらって「投票紙交付係」に提出して投票用紙を受領します。
次いで、投票記載所での候補者名の記載です。
最初に投票する人は投票箱に何も入っていないことを確認し、箱の蓋をロックした投票箱は定位に設置され、記載の済んだ生徒たちは投票用紙を投票箱に投入し、一連の投票行動は終了です。
この間、投票管理者や投票立会人(2人)は、終始生徒たちの投票行動を見守っていました。
漏れなく投票が終了(実際には、投票時刻が到来)したことを確認し、「投票所を閉じる旨の宣言」がなされると最後は「開票」です。
開票委員に指定された生徒たちは投票用紙を候補者別に揃え、それぞれの得票数を記載して選管本部へ報告し、この日の模擬選挙は無事にすべて終わりました。(ちなみに、最高得票40票を獲得したのは北野候補でした)
この投票用紙は本物の紙で、「折り目をつけても自然に開く」「手で破ろうとしても破れない」との説明があり、実際に多数の男子生徒が挑戦しましたが、誰も破ることはできませんでした。
結びに、利守教諭(学年主任)が「民主主義における選挙の意義を体験のうちに理解できたと思う。選挙の結果、敗れた人の少数意見が尊重される世の中もまた大事なことだ。先人たちが努力を積み重ね、勝ちとった選挙の意義を大切にして行こう」と話し、富山中学校での選挙出前授業は正午ごろお開きとなりました。
(文:小野田、写真:行枝・小野田)