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ニューストピックス(2015年10月14日)
富山中学校 実物の投票箱を使い「生徒会中央役員選挙」を実施!
公職選挙法が一部改正され、平成28年6月19日以降に公示される選挙から満18歳以上に選挙権が与えられることになりました。
折しも富山中学校では例年この時期に、生徒会中央役員選挙(11月1日〜翌年10月31日任期)が行われます。
今年は、生徒が「選挙」に対して関心を高められるよう江口校長以下先生方が相談し、岡山市選挙管理委員会の協力を得て記載台・投票箱など実物を使って行うことになり、10月14日に実施の様子を取材しました。
全校生徒341人が体育館に集まり、“平成27年度生徒会中央役員選挙立会演説会”が行われ、江口校長より次のとおり激励の言葉がありました。
同学年、同学級、部活動が一緒とかでなく、これから立候補者が訴える「こんな学校にしたい・・・」を聴いて公正な立場で選んで投票しよう。
この中で早い人は3年後に投票することになります。そのためにも真剣に選挙について学習しよう。
次に選挙管理委員長の島アいぶきさんが「富山中学校の方向を決める日です。責任感のある人を選んでください」とあいさつしました。選挙管理委員は1年〜3年の各クラスから1人ずつで計10人、その中から3年生の選挙管理委員長が決められています。
立候補者は7人。1人の立候補者に推せん人2人、計3人が1チームで、「推せんの言葉」と立候補者の「決意表明」で5分間の演説。みんなしっかりした口調で演説しました。演壇をたたいて訴えた候補者もいて盛り上がりと笑いを誘いました。以下はその一例です。
「私のリーダーシップの姿を見てください」
「私たちを引っ張ってくれた3年生に心に残る卒業式をしたい」
「私が富中を引っ張ります」
投票箱について説明する市選管職員 |
このあと投票に移りました。まず岡山市選挙管理委員会の薬師寺、草野両氏から投票箱と記載台の説明がありました。生徒は各学級の選挙管理委員から用紙をもらい学年ごとの投票所で投票を済ませました。
投票用紙に意中の候補者を書き入れる生徒 |
投票箱に投票用紙を入れる女子生徒 |
投票した後感想を聞いてみました。
リアルに感じた。大人になった気分。
立候補者の演説を聴いたあとの投票なので充実した投票だった。
3年後には本当に自分が投票することになるので、真剣に向き合った。
本格的な選挙ですごかった。記載台はうまくできていて組み立てが簡単であった。
ネットで投票できたら投票所に行かなくてよく、投票率も上がるのでは。
開票会場に集められた投票箱 |
いよいよ開票です。開票作業は、選挙管理委員全員で行いました。投票箱から投票用紙を洩れなく取り出し、慎重に2回数えて集計しました。
6人が当選し、その中で生徒会長1人、副会長3人、書記2人が決定されます。
生徒会担当の先生によると「選挙管理委員10人のチームワークが非常に良く、いろんな場面で臨機応変に対応できていた」とのことです。
選挙は次のとおり3回の公示によって進められました。
公示1号(9月29日)→ 選挙の実施と立候補の受け付け開始を公示
公示2号(10月5日)→ 立候補者を公示
公示3号(10月15日)→ 開票結果を発表
立候補する、演説する、選挙管理委員として行動する、判断して投票する・・・、この日は「自分で考えて行動する」ことを学んだのではないでしょうか。
まだ幼さが残る中学生たち、早い人は3年後には投票することになります。
そのとき、この日の経験が役立つのを信じています。
(文:行枝、写真:長畑)