平成30年度町内会主催の防災講演会

投稿日:2019年1月14日

1月13日(日)13:30から、富山公民館において今年度初の「防災講演会」が開かれました。

主催は海吉出村町内会で、講師は岡山市危機管理室の原山博昌主任と、富山公民館の中山由美地域担当職員(防災士)の両人です。
参加者は、申し込み段階では36名と低調でしたが、開講の定刻には63人という状況でした。

最初に、有松町内会長から開会のあいさつがあり、要旨次のような話がありました。

  • 昨年の7月豪雨を教訓として、行政もわが連合町内会も昨今にわかに防・減災について啓発の動きが高まってきた。
  • わが町内会も「防災」は目指し続けるべき目標としつつも、当面は「減災」及び「自助」を旨として会員の意識と知識を啓発し、態勢づくりに努めたい。
  • 平成31年度においては、今回のような講演・講習会等を数回計画実施したい。
  • そして、災害に際してわが町内から1人の犠牲者も出さないようにしたいものだ。
  • 岡山市で最初に自主防災組織を立ち上げたのは、他ならぬわが出村町内会だと聞いているが、その活動実態には改善向上の余地を残している。
  • 平成31年度には適任者を長にお迎えして、この自主防災組織の再構築を図りたい。
  • 予想外の多数の出席に感謝する。

まず前段は原山主任による災害と防災全般の講話で、パワーポイントの映写により要旨次のような説明がありました。(抜粋)

  • 「防・減災に関する意識」をもつことが大切。そうすれば、自ずと知識は入ってくる。
  • 備前平野の歴史的成り立ち→昔は海だった→地震に際しては液状化が想定される。
  • 南海トラフ巨大地震は、ここ30年の間に70~80パーセントの確率で起きることは史実が雄弁に物語っている。岡山市ではマグニチュード6弱~5強クラスとみられている。
  • 岡山市が地震発生体感するまでには地震発生から50~60秒の時間があるので、その間に何をするかを考えておくことだ。
  • 「伝言ダイヤル」に習熟しておくことも大切。
  • 非常持ち出しや家庭内備蓄を万全に。その準備があるかないかによって、困る・困らない、死ぬ・死なないが決まる。
  • 災害に遭ったときに、誰かを助けることができる存在になろう!

続いて中山防災士の講話に移りました。最初に県内~市内各所の水害状況の写真が紹介され、近くの学区が水浸しになった写真を目の当たりにして、「富山には災害はない~これからもないだろう」という誤った思い込みを痛く反省させられました。

以下、同じくスクリーンを利用して次のような説明がありました。(抜粋)

  • まず、自身を守る。次いで情報を収集して対応行動をとることが肝要
  • 「防災」とは、自然災害(地震・風水関連災害等)及び人的災害(火災・爆発等)を未然に防ぐための各種行為・施策等をいう。
    「減災」とは、災害の被害、特に人的被害をできるだけ少なくするための対策及び各種行為・施策等をいう。
  • 行政の発する避難情報の種類は、「避難準備・高齢者等避難開始」→「避難勧告」→「避難指示(緊急)」の3段階がある。
  • 岡山市が指定した富山学区内の避難所は富山小学校と富山中学校の2箇所で、この2箇所には、飲料水・非常食糧(いずれも、30人~3日分)・毛布・発電機・投光機が置いてある。公民館やコミュニティハウスにはその備えはない。
  • 東区平島地区では2200世帯以上の住宅に浸水被害があったが、1人の死者・行方不明者も出なかった。(「平島の奇跡」と言われる)
    これは、深夜に消防団がスピーカーで浸水の危機と垂直避難(2階へ)を広報して回り、住民も戸ごとチャイムを鳴らして家人を起こして回ったという努力の成果だと言われている。もって他山の石としたい。

最後に、富山学区の行枝 学総務担当副会長から非常食や家具転倒防止グッズの現物紹介があり、質疑応答の後、亀池正富町内会副会長の「自主防災計画は、実効が期待できる簡明なものでありたい」などの閉会あいさつがあり、閉会となりました。

(文:小野田、写真:湯浅建)

カテゴリー:ニューストピックス

SNS
検索
ページトップ