地蔵堂に伝わる「大数珠」の格納

投稿日:2018年12月26日

出村地蔵堂には昔から大きな数珠(じゅず)が納められていて、伝承(インターネット情報)によれば子供たちがこの数珠の周りに輪をつくり、数珠玉(木製、直径約5cm、65個が連なっている)を手送りしながら願い事を念じるという地蔵盆がらみの行事が日本の各地で行われたものらしく、それに使用した大数珠らしい。

このたびの地蔵堂再築に際してこの大数珠を取り出してみたが、長年整備された形跡がなく、珠は汚れて虫に喰われ散々の状態だった。

これではならじと錆びた針がねから珠をバラし、洗剤で洗い、虫食い跡を補修してカラー鉄線に繋げてなんとか伝承にたえる代物に蘇らせ、再び地蔵堂に奉納することとした。

大数珠は新調した小型のコンテナボックスに収納し、由緒を書いた書面を同梱して、12月24日に木の香も高い新築の地蔵堂の中(地蔵尊の台座石の裏側)に納めた。

整備され居場所を得た大数珠は歴史の重みに色濃く染まりながら、次の世へと伝えられて行くことだろう。

(文・写真:小野田)

カテゴリー:ニューストピックス

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