8月23日の夜、丸端(まるはな)の地蔵堂前の広場で、年に一度の地蔵祭りが行われました。推定で300年も前から伝わっている子どもが主役の行事で、小学校の上級生がふれ鳴らす鐘の音に誘われて大勢の人がお参りに集まり、ちょうちんの薄明かりのなか、しめやかにお祈りが捧げられました。
暮れなずむ初秋のしじまのなか、地蔵堂広場に静座する善男善女たち。 今年は出村大師講連中のお年寄りたちが、般若心経などのお先達を務めた。 開け放たれた地蔵格子の中に鎮座ましますお地蔵様からは、きっとやさしい眼差しが注がれていることだろう
この祭りは、地蔵会(じぞうえ)又は地蔵盆ともいわれ、初盆のお家からお供えされたちょうちんに灯りをつけて地蔵堂のまわりに飾る。 お盆の送りを果たし、故人の彼の地へのご帰還の旅路安かれと祈る習わしは、よい子たちによってこれからも伝え行われて行くことだろう。
参加した子どもたちは、お地蔵様に向かって小さな手を合 わせる。 「元気で、よく勉強ができますように」・・・とお願いしているのだろうか。 純真で、なんともかわいい姿だ。 このあと、子どもたちはお菓子やジュースなど(「お接待」という)をもらって家路につく。
(文:小野田、写真:小野田、杉本、湯浅)
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