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ニューストピックス(2015年8月9日)
防災キャンプ in 富山
猛暑の8月9日(日)の午前10時から、富山学区防災キャンプ実行委員会主催による平成27年度「防災キャンプ in 富山」が富山公民館を会場に行われました。
「学校がお休みの日や放課後に、子どもたちだけで遊んでいるときにグラグラッ!ときたとき、あなたはどうしますか」というのが基本発想の防災訓練で、参加者は富山小学校の児童(4〜5年生)50人、富山中学校の生徒10人、それに保護者及び富山スポーツ少年団の指導員計19人です。
受付〜班編成(6個班及び保護者班)の後、スタッフの記念撮影に引き続き開会式が行われ、笠原実行委員会委員長が「災害は忘れた頃にやってくる。訓練参加の皆さんは、どうか今日学ぶことを自身や家族の防災に生かしてほしい」と訓示しました。
オリエンテーションの後、いよいよ徳田泰子先生(NPO法人まちづくり推進機構岡山の代表理事)による「避難所で必要なこと〜グループワーク〜」からキャンプはスタートしました。
初めは「防災クイズ」で、10の設問を順次聞いて「正しいと思う人は○のあるところ」へ、「誤りだと思う人は×の書いてあるところ」へ移動して、正解の人は丸いシールを貼ってもらうというクイズです。
みなさん、たいへんよくできていましたが、「岡山県には活火山がある」という設問に間違って○とした人が何人かいました。
新聞紙によるコップとスリッパづくり |
次は、「新聞紙スリッパとコップづくり」です。先生の指導どおりに新聞紙を折っていくと、みごとなスリッパや紙コップができていました。
新聞紙スリッパ |
新聞紙コップ |
新聞紙スリッパで卵の殻の上を歩く疑似体験 |
できたダンボールスペースに収まる保護者班 |
続いては「ダンボールを使って、避難所で役立つ基地づくり」です。先生からの命題は「避難所で、一家4人がくつろげる空間づくり」でしたが、各班ともアイディアを凝らし、イメージがエスカレートして凝った作品になった班もいて、先生は講評で「避難所で・・・という前提だから屋根はなくてもいいし、トイレは避難所の屋外に設けられるべきものなので、屋根やトイレは命題(目的)に合致しませんね」との講評がありました。
出来立ての三角おにぎりで会食する参加者たち |
いよいよ「牛乳パックによる三角おにぎり」を作ってのお昼ご飯です。
各班のテーブルには、ご飯、牛乳パック、海苔、ふりかけ、包丁とまな板、それに「きんぴらごぼう、ちくわの磯揚げ」が運び込まれ、各班ごとに三角おにぎりへの挑戦です。
合田総務班長の指導により、各班の上級生たちはふりかけをまぶしたご飯を海苔を敷いた牛乳パックの上に盛り付け、パックを△形に閉じて外から押し固めれば、みごとに三角おにぎりが姿を現しました。
これを包丁で6つに切り分け、1人2個ずつを紙皿に盛り、きんぴらごぼうなどのおかずを添えて昼食準備の完成です。
事務局長(公民館長)の「いただきます」の発声で、参加者みんなでいただきました。
午後の訓練は「防災実習・体験」です。
訓練種目は次の5つで、5個班に分かれた参加者は順次体験をして行きました。
・ | 新聞紙スリッパ体験 | ・・・ | 靴を脱ぎ、床に敷き詰めた卵の殻やマツボックリの上を新聞紙スリッパで歩き、割れたガラスの破片の上を歩く疑似体験をする。 |
・ | 簡易担架づくり | ・・・ | 2本の竹の棒と毛布1枚で担架をつくり、患者を搬送する体験 |
・ | スモーク部屋 | ・・・ | 机を配した部屋に煙を充満させ、入口から2〜3人ずつ入室して、煙の中をもう一方の出口から脱出する訓練 |
・ | 起震車 | ・・・ | 消防局の起震車に4人ずつ乗り、震度7の揺れを疑似体験する。 |
・ | 初期消火 | ・・・ | 化学消火器を摸した水消火器を使用し、ピンを抜く〜ホースを外して火元に向ける〜レバーを握って消火剤を放射するという一連の動作を実習する。 |
最後は「清掃・おやつタイム」です。
後片付けをして、「防災クラッカー」をいただきながらアンケートに答えました。
続いて閉会式があり、實村副委員長は感謝と労いのあいさつの中で「今日の訓練や体験の成果を自分たちだけのものとせず、友達や家族に伝え話し合って、いざというときのために備えてほしい」と話し、参加者たちは午後3時に無事解散となりました。
引き続き実行委員会の各班代表者等主要メンバーによる反省会が行われ、お互いの健闘を称えて午後4時に散会となりました。
この防災キャンプの実現には4回にわたる準備委員会と、委員長以下6個班及び事務局並びに学校当局者等、総勢72名の実行委員(富山消防分団員11名を含む)の活躍があり、また、酷暑のところ岡山市中消防署員5名の熱心な指導もいただきました。
(文・写真:小野田・行枝)