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ニューストピックス(2014年2月28日)

曹源寺三重塔景観保全作業が完整

平成26年2月、円山にある臨済宗曹源禅寺三重塔の景観保全作業が完整し、麓からその雄姿が見えるようになりました。

作業前は、富山小学校歩道橋より第三層の屋根がかろうじて見える状態
作業前、富山小学校歩道橋より

この三重塔は曹源寺本堂の北西の山腹にあって、富山(学区)を代表する著名な地物の一つである曹源寺のシンボルとして威容を誇っていましたが、生い茂る樹木の葉に第二層以下が次第に覆い隠されてしまい、近年は第三層の屋根から上が辛うじてのぞいている状態でした。

古老たちは「昭和50年代頃までは、山崎から福泊方面にかけての集落や県道から三重塔がよく見えていて、旅先などから帰ってきたときなどは三重塔を目にして“富山に帰った”という感慨を覚えたものだ」「ところが、やがて次々に住宅が建って視界が遮られたことに加え、塔周辺の立木の成長により塔の雄姿は見られなくなってしまったことはとても淋しく残念」と話していました。

ときは移ろい、平成26年は曹源寺を建立した池田綱政公没後300年という節目の年に加え、臨済宗の開祖栄西禅師の800年遠忌に当たっており、曹源禅寺においては数々の祭祀や行事が計画されていると仄聞しています。

これらには当然県外からの参拝者も多くおいでになることでもあり、同寺の原田正道老師の「なんとか、三重塔の雄姿を再現できないものか」との願望を漏れ聞いた「曹源寺周辺の環境を守る会」の武野 篤、大江基茂の古老両氏は、平成25年12月に至り、かねてよりくすぶっていた三重塔の景観修復作業への思いをめらめらと燃えあがらせたのでした。

とき恰も、故池田隆政氏の墓所が曹源寺境内に造営されたこともあり、ますます多くなるであろう県内外からの参拝者や観光客を迎える玄関口は、とりもなおさず円山境内町内会にほかならないとの地元住民の共通認識の下、円山境内老人会「松風会」(大江基茂会長)を中心に、地元町内会や隣接町内会の有志が相集い、平成25年12月14日から山中での伐採作業に着手したのです。

作業後は、三重塔の全貌が望めるようになった
作業後、富山小学校歩道橋より

作業に参加したのは一日に最大10人、平均して6〜7人規模(70歳代後半〜80歳超の高齢者が主力)で、岡山市から貸与された動力チェーンソー1台のほかは手引き鋸を主要装備として、三重塔の南斜面を重点に小さな灌木から大は直径50cm超のアベマキなど1000本以上を切り倒すなど、約50日間をかけ延べ300人を投入して、平成26年2月11日、無事故でみごと三重塔景観保全作業を完整させたのです。

その間においても松や桜の木は残すなど、景観にも配慮した作業でした。

塔の南側は約600平方メートルにわたって伐開され、もちろん下界からは三重塔の全貌が望めるようになり、伐採前は樹海にいるようでまったく眺望の利かなかった山中からも富山平野を見渡すことができるようになって、2月18日に塔の前での記念撮影に臨んだ奉仕者たちは、どの顔も達成感とよろこびに溢れていました。

歩道橋を渡っていた小学生の親子は、「あっ、あそこに塔が建っている!」「いままで、全然気付かなかった」と話し、また、県道から松並木方向へ散歩中の老夫婦は、「寺院と塔は一体となって景観を構成するもの。いやぁ、これで曹源寺も蘇った」と感慨深げに語ってくれました。

三重塔の前での記念写真
2014年2月18日 作業完整記念

曹源寺三重の塔景観保全作業に従事した人々
(敬称略、順不同)

大江 基茂曹源寺周辺の環境を守る会々員円山境内松風会々長
武野  篤円山境内松風会々員
野村  定
日高 忠男
神尾 一郎
松岡 成好
生駒 武志
川村 史子
那須 尚子
新保 良二福泊町内会有志
(堀口宗彦)曹源寺周辺の環境を守る会々長曹源寺副住職

曹源寺の現住職原田老師は、作業員全員に色紙を贈ってこの間の労を労い、高く業績を称えたのでした。

原田老師揮毫の色紙の写真色紙の楷書表記「報/恩謝徳」色紙の書き下し「恩に報い徳に謝す」

また、学区民の宝「曹源寺のシンボル三重塔」の景観復元の功績を称揚し、富山学区連合町内会長から表彰状が贈られることになっています。

〜 伐採作業の様子 〜

チェーンソーによる伐採伐採された樹木と三重塔
伐採の切り株
鋸による伐採(1)鋸による伐採(2)

見事に眺望が開け、眼下に小学校を望む
↑ 見事に眺望が開け、眼下に小学校を望む。(伐開前は何も見えなかった)

(文:小野田、写真:薄・長畑)

第3回富山学区あいさつ運動の日

歩道橋に掲げられた横断幕 今年度の「第3回富山学区あいさつ運動の日」が、2月28日の登校時間に朝霧をついて行われました。

通学路の要所と校門には、中・小・幼の教職員や保護者をはじめ、地域協働学校・連合町内会・防犯協・交対協・老人クラブ・婦人会などの地域住民、それに富山中学校の生徒会や学級委員長ら53名が立って、交通安全指導のかたわら、行き交う生徒や児童に「おはようございます」と元気な声をかけていました。

円山中央地内にて海吉地内にて福泊バス停の南付近にて朝霧の中、小学校校門で出迎える中学生

児童たちは雰囲気に圧倒されたのかいまひとつ反応の低調な場面も見られましたが、大きな声で「おはようございます」と返事を返す子もいて、通学路も校門付近も爽やかなあいさつの声が響き合っていました。

富山小学校校門にて富山中学校校門にて

あいさつ運動は、年3回の今朝のような「あいさつ運動の日」のほかにも「ごみ出しの日」の朝にも行われていて、平成26年度はこれらに加え「資源化物収集日」の朝にも行われることになっています。

あいさつは、よい人間関係形成の第一歩です。

あいさつ運動の日だけに留まらず、学区内のあちこちで元気な挨拶が交わされる明るく住みよい地域でありたいものです。

(文:小野田、写真:横地・薄・小野田)

平成25年度「健康づくり教室」最終回

日々の暮らしのヒントになる「健康づくり」や「介護予防」に役立つ情報満載の「健康づくり教室」の、今年度最終回の教室が2月28日午前、富山公民館で開かれました。

富山学区健康市民おかやま21推進会、岡山市ふれあい介護予防センター、富山公民館など5団体の共催事業で、5月24日を初回に毎月第4金曜日を例会日としてこれまで6回を重ねてきました。

7回目の28日は、参加者それぞれが自らの体の柔軟性などを測定した結果を踏まえ、これからの生活で気をつけるべきポイントを一緒に考えましょう、というテーマです。

挨拶をする原田智子さんと、娘の心美ちゃん 主催団体の一つ「富山学区健康市民おかやま21推進会」を代表して原田智子(さとこ)さんが「今日は最終回となりましたが、この教室で学んだことを忘れないよう、日々の生活の中で実践していきましょう」と挨拶しました。

ちなみに原田さんは、毎回幼い娘「心美(ここみ)」ちゃんを伴った「子連れ出席」の皆勤賞。中高年の参加者の中では異色の存在で、心美ちゃんの無邪気な仕草や笑顔が毎回会場を和ませてくれました。

この日は本題に入る前に、岡山市中区地域包括支援センター・富山小学校区担当の森川知恵(ちえ)保健師が、最近増えている「老人ホーム入居権」を購入させようとする「買え買え詐欺」について説明。「医療法人を名乗る団体から巧妙な手口で誘いのパンフレットや電話があり、そのトラブルに遭っている人の多くが高齢者です。家族や周囲の人も気を配ってください」と注意を促しました。

説明をする赤木作業療法士 いよいよこの日の本題です。

岡山市ふれあい介護予防センターの作業療法士赤木美貴さんが、参加者各人が記入した体の柔軟性などの測定結果について説明。各人が測定した数字の読み方や今後の生活で気をつけるべきポイントについて分かりやすく話しました。

ストレッチ体操の実技指導をする河西保健師 次はストレッチ体操の実技指導。

指導役は岡山市ふれあい介護予防センター・保健師の河西愛子さん。常連の講師の一人です。

椅子に坐ったまま行うストレッチ体操。頭の上で両手を組み、そのまま肘を高々と伸ばす「全身運動」に始まり、首を前後左右にゆっくりと動かす「首の運動」。さらに「肩と二の腕」、「首から腕の外側」、「腰」、「股関節」、「太もも」とつづき、(中略)「手首・前腕」、「ふくらはぎ・アキレス腱」と、それぞれの運動を1〜10まで数えながらのストレッチの実践が20項目にわたって行われました。

ストレッチ体操をする参加者

口腔体操の実技指導をする小橋歯科衛生士 実技指導2番手は、岡山市ふれあい介護予防センターの歯科衛生士小橋美由紀さんです。深呼吸から始まって、口を開け、片方づつ頬をふくらませたり閉じたり、を繰り返す「口腔体操」の実践です。ゆっくり噛む、飲み込む、潤す、美味しく食べる、楽しく話す、どれも「健口づくり」のポイントです。

これまでの「健康づくり教室」で実践してきた「目指せ!健康長寿、目指せ!健口長寿」のおさらいです。

講師・小橋美由紀さんの満面笑顔の指導ぶりが効を奏して、会場全体が笑顔に包まれた「健口体操」でした。


最後に、今年度7回の「健康づくり教室」の締めくくりとして、参加者全員にマイクを回し、「これまでの成果」、「日頃から心がけている健康づくり」などについて感想を話してもらいました。

「玉野市の深山公園まで歩きに行っている。素晴らしいのは、すれ違う人たちがみんな挨拶を交わすことだ。毎回、すがすがしい気持ちにさせられる」「長年の病気を克服してグラウンドゴルフを始めた」「毎朝、新聞のコラムを書き写している。これから先も続けるために、5年分の用紙を用意している」「スケジュールに追い立てられるのではなく、ゆとりのある時間を持ちたい」などなど、心に残ることばが続きました。

感想を述べる男性参加者感想を述べる女性参加者

富山学区健康市民おかやま21推進会の岡本修行(のぶゆき)会長は「一日平均1万歩のウオーキングを続けている。歩きながらお口の体操を欠かさない。ストレスを溜めず、バランスのよい食事を心がけている」と模範回答で締めくくりました。

閉会の挨拶をする岡本会長

なお本年4月からの平成26年度も、毎月第4金曜日を定例会とする「とみやま健康づくり教室」を富山公民館を会場に、12回にわたって開催することが決まっています。

(文・写真:松田)

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