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ニューストピックス(2011年11月12日)

湊茶臼山古墳発掘調査現地説明会

安川氏(右端)の説明を聞く地元町内会の住人 11月12日午前10時から、湊茶臼山古墳の第4次発掘調査説明会が、地元町内会(平井会長以下12名が参加)を対象に古墳現地で行われ、電子町内会は昨年に続いてその様子を取材しました。

説明役は前回と同じ安川氏で、お話によると「この古墳は山頂部に立地しており、平地の古墳に見られる外溝は期待すべくもないが、今回の調査(古墳平面図中の(網掛け部)部分を発掘した)では外溝に代わる施設と思われる「周堤状遺構」が確認され、非常に興味深い事例」「素焼きの土器片に交じって朝鮮半島で作られた土器の破片とみられる遺物が出土するなど、注目される成果もあった」とのことでした。

向こう端の盛り上がりが周堤の一部とみられている。第4次発掘調査での出土品の一部

湊茶臼山古墳は、このたびの第4次調査をもって一連の発掘調査を終了し、「中心的な埋葬者がない可能性」や、「古墳自体が未完成である可能性」なども指摘され、様々な状況や研究課題を残しましたが、これまでの成果を説明資料から転載しておきます。

墳丘規模 墳長125m(周辺の段を含めると約150m)
後円部径約72m、同高さ約11m、前方部(前端)幅約60m、同高さ約5m
形態構造 後円部三段、前方部二段築成。葺石なし。全方部北側面に方形壇(島状遺構)
前方部前端側墳丘外に葺石状遺構・方形造出状の地形・周堤状遺構
埋葬施設 第一主体:木棺直葬(粘土被覆)、4.5×2m
第二主体:粘土槨、7.5×2m
出土遺物 埴輪類(円筒・朝顔・家・盾・草摺)、土師器、陶質土器?、鉄鏃(第一主体)
時期等 四世紀末〜五世紀初頭

資料提供:岡山市教育委員会
(文:小野田、写真:薄)

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