富山にこにこカフェ「児童養護施設における養育のいとなみ」

投稿日:2019年6月15日

 6月13日(木)公民館において、37人の参加を得て富山にこにこカフェ「児童養護施設における養育のいとなみ」(お話・若松園々長 津嶋 悟氏)が開催されました。富山にこにこカフェは、よりよい地域づくりのための学びと交流の場として富山公民館主催・とみやまエコクラブ共催で年に数回テーマを変えて開催しています。

 最初に澁谷公民館々長より挨拶があり、次いで津嶋園長より、児童養護施設の全国及び岡山県の状況や若松園での養育方針、養育の状況などについて、事例などを織り交ぜながらお話がありました。主な内容は次のとおりです。

  • 児童養護施設では、予期できない災害や事故、親の離婚や病気、虐待など様々な事情により家族による養育が困難な2歳から18歳の子どもたちが家庭に替わる施設で協調性や思いやりの心を育みながら生活している。若松園では6月1日現在59人を養育している。
  • 29年度の児童相談所把握の全国児童虐待対応件数は13万件を超え、虐待による死亡事例は3~5日に1人の割合で発生している。
  • 若松園が平成30年7月に開設した児童家庭支援センター「どんぐり」には31年3月までの9ケ月間に1265件もの相談が寄せられている。
  • 児童養護施設は全国で645カ所あるがまだまだ不足している。設置計画に対して東京、横浜、大阪を始め全国で反対運動が起きている。
  • 児童養護施設の大切な役割は、子どもたちの日々の生活を通して大人や社会に対する信頼感の回復を図ることにある。安心できる日々を積み重ねることが特に必要となる。若松園でも、高校ボート部で活躍しインターハイに出場したり、現役で岡山大に合格するなど頑張る子どもが年々増えてきている。
津嶋園長

津嶋園長

会場の風景

会場の風景

 

 津嶋園長の話は分かりやすく説得力があり、会場はその話にぐんぐん引き込まれる雰囲気に包まれました。

 続いて、2人の男性バリスタが淹れたフェアトレードコーヒーと茶菓子を味わいながら、今日の感想、個人・地域でできることをグループで話し合いました。「今まで知らなかったこともよく理解できてよかった」「地域でもっと協力したい」などの声が多くの参加者から聞かれました。

(文・写真:行枝)

カテゴリー:ニューストピックス

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