地域ゲストが操南中で歴史の授業

投稿日:2021年5月5日

1年生の総合学習「操南学区のフィールドワーク」の一環として

日時  令和3年4月30日(金)9時50分~10時40分
場所  操南中学校体育館

操南中学校では今年度1年生の総合学習のテーマとして、地域の良さ・魅力を再発見することで、地域への愛着や気づきを持とうということで、取り組んでいます。そこで、まず地域の歴史や人々の暮らし、苦労を知り、さらに干拓地の痕跡やお宝を探してみたいので地域の人に話をしてほしいとの依頼があり、連合町内会長の萩原と電子町内会の瀬崎会長が引き受けることになりました。
10年前に操南公民館で作成したビデオ「わが町操南~干拓からの出発~」を4月18日(日)の参観日に親子で視聴してもらっているので、今回はビデオを見ての質問事項を中心に話しました。限られた時間(50分)に中学生向けに歴史を分かりやすく話すのはなかなか大変でしたが、8クラス約270名の生徒たちはメモを取りながら熱心に聞いてくれました。
内容がどこまで理解できたか心配でしたが、先生から生徒の感想を送ってもらい、その中で昔の人の大変な苦労があったことを初めて知った、感謝したい、他の人にも伝えたい、もっと知りたいなどと書かれていたので、細部はともかく、私が言いたかったこと、知って欲しかったことの要点を分かってもえたことに一安心しました。
先生の指示をよく聞き、真面目に人の話を聞いている姿を見て、感心するとともに卒業生の一人としてうれしく思いました。
学校の取り組みと、生徒たちの地域を知るきっかけに少しでもお役にたてたなら幸いであり、多忙な時間をさいて講演の機会を与えて下さった先生方に感謝します。
(写真提供 操南中学校)

まず新田開発がなぜ行われたのか、平井地先から金岡まで12㎞に及ぶ堤防がわずか半年間で出来たのはどうしてか、竜神の怒りを鎮めるために人柱になった沖田姫の伝説など干拓工事完成までの話をしました。

次に新田に入植してきた人々の苦労と、どんな困難があったのか、塩害や水害との闘い、干ばつや虫害による凶作、水を介しての疫病などの心配、山里と違い、井戸のない土地での飲み水、炊事や風呂焚きの燃料の確保など今では考えられない不便な生活を話しました。

おかずは一品、衣類は木綿、質素倹約に努めよといった細かなきまりが藩から出されていたこと、毎日朝早くから夜遅くまで働き続けた農民たちにとって何を心のよりどころとしてきたのか話しました。

新田の産土神である沖田神社をはじめ多くの神仏が心のよりどころであり、これほど多くの神仏がみられるところは無い。それほど困難な生活だった証でもあったのだろう。海の底を実りの大地へと切り開いていった先人たちの不屈の心意気は今でも「新田魂」という言葉で語りつがれている。津田永忠の英知と名もなき農民たちの血と汗で出来た操南の歴史を次の代まで伝えていってほしいと話しました。
また、今に残る干拓地の遺跡や史跡、大地の神の地神様や願いを聞いてくれるお地蔵様をはじめ多くの神仏を当時の人達に思いを馳せ、改めて関心をもって探してみて欲しいと話しました。

次の写真は講演で使用した写真の一部です。

文責  萩原正彦

 

 

 

 

 

 

 

 

カテゴリー:行事の様子

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