沖新田に伝わる気象予想

投稿日:2020年9月25日

米の増産を目的として開発された沖新田で暮らしてきた人々にとって、天候のよしあしは作物の出来具合を大いに左右することはもちろん、日々の農作業の予定を決める上でも非常に重要なことでした。
現在のように気象庁が発表する天気予報などなかった時代には,長い年月の経験や生活に根ざした気象に関する伝承がありました。今ではどうかなと思われる言い伝えもありますが、日々の暮らしを自然と向き合い懸命に生きてきた我々の先人たちにとっては貴重なものだったと思われます。
いくつか紹介しますが聞いたことがあるよというものもありませんか。

金甲山(児島半島)に雲がかかれば雨

 

 猫が耳の後ろから顔を洗うと雨
 山が近くみえたら雨
 秋北、春南(あききた はるみなみ)
(秋は北、春は南が明るいと晴)
 秋の夕焼け、鎌をとげ
(翌日は晴れるから稲刈りの用意を)
 春の夕焼けは、蓑を用意(翌日は雨)
 朝虹は雨、夕虹は晴
 雨蛙が鳴くと雨
 霧があがると雨
 つばめが低く飛べば雨
 東風は雨、西風は晴
 日が高入りは雨
 星がきらきらちらつくと雨
 卯の刻(午前6時)雨に傘持つな(いらない)
(夜明け頃より降り出した雨はまもなく晴れると言われている。)
 月が傘をさしたら雨
 蛇が木に登ると雨
 鍋のすすに火がつくと雨

いかがでしょうか。皆さんの中には、まだまだ他にも聞いた事があるよという方もあるでしょう。
大地を耕し、農業を生業(なりわい)にしてきた人々にとっては、今以上に天候を予知することは大事なことだったでしょうね。

参照  沖新田開墾300年記念史
文責  萩原 正彦

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