海吉出村老人クラブの防災講演会
投稿日:2021年7月9日
海吉出村いきいきサロン木曜会(三島 脩会長)は、7月8日午後1時から同町内会公会堂において海吉ダイヤモンドクラブ(伊藤郁雄会長)と共催で防災講習会を開催しました。
コロナの影響でほんとに久しぶりの室内行事でしたが、出席者は共に元気で再会できた喜びを分かち合っていました。
講師に招いたのは富山公民館の地域担当職員で防災士の中山由美さんで、演題は「地球温暖化による気候変動に備えて、今やるべきことは何だろう?・・・。防災スイッチの重要性」というものでした。
時あたかも、梅雨前線に低気圧がからむ長雨により誘発された熱海の土石流の猛威と惨状を伝えるTVニュースに震撼させられた直後だけに、出席した高齢者たちは講師の話に真剣に耳を傾けていました。
お話によれば、カナダで発生した“熱波”は実に49.5℃で、日本の国土にして1/4が焼失した・・・、南極の氷(地球上の全氷の9割を占めている)は1日に125億トンが融解している・・・、海面温度の上昇で台風はモンスター(大型)化・・・、やれ土石流だ、やれ線状降水帯だと、われわれ八十路の人間が滅多に経験することのなかった大規模災害が次々に襲いかかってきています。
われわれが生きて来た時代の「文明」とやらが地球温暖化~異常気象の元凶だとすれば、お互い人生の終末期にあって誠に因果めいた情けないハナシですが、そこはそれ歳の功に新しい知識・情報を加えた賢明な状況判断の下、適時適切な「防災のスイッチ」が押せるようにこれからも研鑚と準備を重ねて行きたいものです。
また、講師からは海吉出村町内会が取り組んでいる「防災懇談会」は“共助”の意味からもすばらしい取り組みだというお話もあり、垂直避難しようにも平屋住まいの高齢者には叶わぬ話だけれど、そんな時こそ平素からご近所同士が顔なじみ・仲良しになっていて、「うちへおいでよ。うちの2階で水が引くまでいっしょにいましょうよ」・・・、そんな近隣関係や絆が育まれることに熱い期待感や寄せられていました。
終わりに、「これまで100年に一度・・・とされていた大災害が、2050年までに毎年のように発生する可能性」を警告する国連の権威ある報告書の一節の紹介があり、有意義な講演会はお開きとなりました。
(文・写真:小野田)
カテゴリー:ニューストピックス