幟(のぼり)と注連縄(しめなわ)と御神燈(ごしんとう)

注連縄、幟、燈明の3点セット

この地でいう「秋祭り」は吉備津岡辛木神社の秋季例祭のことで、毎年の10月最初の金・土・日と決まっていて、金曜日が氏参り(氏子がお宮へお参りする日)、そして土・日曜日がお祭りで夜は各町内でだんじりが出るのです。

昭和20年代のころまでは「毎年10月4,5,6日の3日間がお祭り」と決まっていましたが、子どもたちの塾通いがあったり、なによりも安全にだんじり巡行をするための青年部員を中心とする大人の確保が命題となって、現在の週末(カレンダー優先)になったのです。

 現在では、氏参りといってもお宮に参る人は稀で、お参りするにも自動車で・・・という人が圧倒的に多いようですが、古き良き時代には丸端の大師堂前の神社参道入り口に簡略な「額」を建て、御神燈(ちょうちん)の蝋燭(ろうそく)に灯(ひ)をともして吊るし、その両脇には幟旗を立て、お注連縄(しめなわ)を飾って、お宮に詣でる人をお迎えし、その足元を照らした・・・、そんな慣わしが現在に脈々と伝承されていて、その名残りが写真に見るような風景となっています。

その幟、注連縄、御神燈架の3点を固定するのが注連柱(しめばしら)又は株鳥居といわれる1対の花崗岩製の石柱(明治44年奉献)で、また、すぐ近くには常夜燈(天保5年建立)が歴史の証人然として静かに偉容を誇っています。
(注連柱と常夜燈については、富山学区のホームページ学区内の石碑・石造物を参照)

(文責:小野田)

(注) 御神燈の「燈」は敢えて当用漢字を使用せず、現物の表記に合わせました。 

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