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ニューストピックス(2014年8月9日)
「捕虫器とセミ採り袋」を作った昆虫採集
平成26年8月9日(土)10時から予定していた昆虫採集(主催:富山の自然を楽しむ会・富山公民館)は、台風11号接近のため、富山公民館の屋内で行われました。雨の中、小学生7名・保護者2名・スタッフ6名の皆さんが集いました。
講師はおなじみの近藤隆夫先生(環境省所属トンボ専門家)です。
主催者(とみやまの自然を楽しむ会の實村代表)挨拶のあと、近藤先生から「環境と昆虫」「捕虫器とセミ採り袋」の話を聞きました。
まず、最近クマゼミが増えてアブラゼミが少なくなった原因について「新しい家の庭や公園の土が人工的な固いものになったため、幼虫の足の爪が弱いアブラゼミは土を掘れなくなり、クマゼミは足の爪が強いため固い土でももぐれ成長できること」「地球温暖化のため本来暖かい地域のクマゼミが拡がってきたこと」と話されました。
また、最近アキアカネ(赤とんぼ)やオニヤンマの姿が少なくなった原因について、「オニヤンマのやご(幼虫)は4年から5年水の中で成長しトンボになるが、池や川が汚染されてやごが住めなくなっている。昆虫が住めなくなる環境は、私たち人間も住みにくい環境に変化している。」と結ばれました。
次にトンボの捕り方について教えてもらいました。
高いところを飛んでいるトンボは、網を下から上に動かす。
目の高さのトンボは、しっぽの方から網を動かす。
水面にいるトンボは、真上から網を動かし、トンボを水に沈める。
注意 : 網の中に蜂など危険がないか確かめてからトンボを捕まえること。
いよいよ、カブトムシ等甲虫の「捕虫器」作りです。材料はペットボトル(2 ℓ)の口の根元を切り取り、次に胴体を切り離します。ペットボトルを切るのは危険なのでスタッフの皆さんにしてもらいました。子どもたちは、たこひもを「捕虫器」の穴に通して完成させました。
「セミ採り袋」は、初めに使い方を教えてもらいました。セミの止まっている場所に合わせて針金の形を細長くしたり、90度に曲げたりしてとるのです。
「セミ採り袋」の材料は、台所用品の袋と針金です。2重に折った袋の口を針金でぬって作りました。
初めは、虫は嫌いだと言っていた女の子が、ギンヤンマにさわったり、「捕虫器やセミ採り袋」を完成させたりして見せてくれました。
最後に、古いバナナ・砂糖・お酒をゼリー状にした餌の作り方や、操山のふもとのクヌギの木の枝に取り付ける等「捕虫器」の使い方を教えてもらいました。
子どもたちは、おみやげの「捕虫器やセミ採り袋」を使ってカブトムシやセミを捕まえ自然と触れ合います。8月24日の昆虫標本作りを楽しみに11時30分過ぎ解散しました。
(文・写真:中村)