本文
ニューストピックス(2012年8月2日)
水質調査と倉安川の生き物調べ
主催 : 富山の自然を楽しむ会・富山公民館
8月2日(木)真夏の太陽の下、総勢38名(小学1,2年生に同伴した保護者7名・小学生20名・ボランティアの中学生11名)が、倉安川の水質検査と生き物調べを目的に公民館へ集まりました。
まず、中学生が体験した水質検査です。3カ所〔倉益用水合流地点=船回し・公民館北・浜倉池〕から採集した水の検査をします。検査は、気温・水温・PH(水素イオン濃度)・COD(化学的酸素要求量)・NO2―N(亜硝酸体窒素)などです。
検査結果 PHは、いずれも7前後の中性で問題はありませんが、CODは、〔18(船回し)・15(公民館北)・20(浜倉池)〕ppmといずれも10 ppm以上でとても汚れていると判断されます。また、NO2―Nは、〔0.3(船回し)・0.5(公民館北)・0.2(浜倉池)〕ppmでいずれもかなり汚れが進んでいました。
〜参考〜
【COD】は、有機物(食べ物かすやし尿)が水中の微生物によって分解される為に必要な酸素量を測定します。汚れの判断は、2ppm以下はきれい、5ppmを超えると汚れている、10ppmを超えるととても汚れている、としています。
【NO2―N】は、し尿や生活排水などの汚れの目安で、アンモニア体窒素が水中の酸素の力で変化してできます。まわりの水から酸素を奪うので、水生生物にとって有害な働きをします。汚れの判断は、0.006ppm以下はきれい、0.03ppm以下はやや汚れている、0.06ppm以上はとても汚れている、としています。
いよいよ待望の倉安川の生き物調べです。採集場所は、富山幼稚園西側の倉安川から分かれた用水路です。大勢の子どもたちが一斉に用水路に入るため、水が濁って生き物の姿が見えなくなりましたが、網をあげる度に、数匹の生き物が捕れていました。心地よい用水に足を入れ、夢中になって生き物を捕まえた1時間でした。
捕まえた生き物をそれぞれが公民館へ持ち帰りました。公民館では、各自で自分のとれた生き物の名前を調べて、全体へ報告しました。
講師の枝松さんが来られなくなったので、生き物の名前が分からない人は、まわりの人に聞いて調べていました。報告された生き物の種類は、メダカ・タナゴ・ヨシノボリ・ギンブナ・カマツカ・モッゴ・マハゼなどの魚類をはじめ、カワニナ・ヒメタニシ・マシジミ・イシガイなどの貝類のほか、スジエビ・アメリカザリガニ・ヤゴ・アメンボなど15種類でした。
倉安川の水質検査では、かなり汚れが進んでいますが、多くの生き物が暮らしていることが分かりました。とれた生き物は、飼ってもいいが、飼えない人は倉安川に逃がすことにして家路につきました。
(文・写真:中村)