< 第 28 回 > 岡山市 高野尻(こうやじり)の 風土記(2) 平成19年5月1日
会 長  :  井上 信一
文 責  :  茂 崎  寛

       

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 1.笛 吹 岩

笛吹岩
田んぼの中にある 「笛吹岩」

笛吹岩から谷間を望む
「笛吹岩」から 谷間を望む



高野尻地区には むかし街道が通っていました。そして 街道脇の田んぼの中に「笛吹岩」と言う 高さ約4メートルの大きな岩があります。この岩の上で1人の男が いつも街道の見張りをしていたという言い伝えがあります。
男はいつも笛を持っていました。

この街道では 街道筋の要所の山々に 高野尻に近づく者の見張りがいました。街道を往来する人々の中で、怪しそうな者の監視をしていたのです。

そして 近隣の見張り地点から手旗による合図があると、「笛吹岩」の見張り番は、近づいてくる人物の最終チェックをしていたようです。

高野尻地区には 大師堂に聖(ひじり「高野聖」)がいらっしゃいました。
怪しい者の通過時には 見張り番の男は 笛を懸命に吹いて 聖に連絡をしたそうです。

その後も、この岩の見張りは 幕末まで続いたそうですが、連絡手段は笛から大きな音のする鉄砲に変わっていったようです。

名残として今でもこの地区の台帳には、岩のある田んぼは、小字で「笛吹」という地名として残っています。






 2.旧 街 道 (高野尻)

旧街道は 今も残っており、現在は主に農道として利用されています。


歴史が宿る街道沿いの石垣に「六地蔵」が祀られており、今でも往来者を見守っております。
地区では 定期的にお祀りしています。







































旧街道筋
旧街道筋 (右側の道路)

道ばたの6地蔵様
街道脇の石垣に組み込まれた 六地蔵様




 3.イノシシ捕獲柵

イノシシ捕獲柵
イノシシ 捕獲柵



かつて賑わった街道も、今ではイノシシ街道。
笛吹岩の見張り番に変わって 捕獲柵がイノシシ番をしています。













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