< 第 13 回 >  岡山市 高野尻(こうやじり)の 風土記     平成18年2月1日
     記  :  井上 信一

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 1.町 名 の 由 来


高野尻は 金山(499.5m)の南側中腹の標高300m前後にある山村です。

町名は 弘法大師(空海)が806年 空海眞言宗を創設 この地へ来たからとか、高野聖(こうやひじり)がここに居てなまって高野尻になったという説があります。

寛永備前国絵図には小屋尻村とあり、高野尻村となったのは寛永15年(1638年)以後 正保2〜3年(1645〜46)の間である。

明治9年 中野村と合併して、明治22年 牧山村高野尻となる。昭和28年 岡山市へ編入。

明治・昭和の初期には戸数が20戸位あったが、現在は高齢と過疎化によって13戸18人に減少した。

高野尻地区

高 野 尻 地 区


 2.高野尻の史跡 @   三社八幡宮



祭神は 仲哀天皇・神功皇后・応神天皇で、神功皇后は身ごもったまま三韓征伐に行き、その帰路 筑紫で出産(後の応神天皇)し安産だったので三社八幡宮は安産・除火難・学問の神として崇められている。

建立時は不詳であるが、鳥居に安政3年の彫り込みが見られます。

行事として 当家(とうや)・お日待ち(おひまち)・百万辺(ひゃくまんべ)・その他 礼拝講が多々あった。

毎月1日には神官が参拝し、毎月末に全員が清掃。
3月彼岸入りには春の大祭、10月12日は秋の大祭を行っている。



三社八幡宮の狛犬

狛  犬

三社八幡宮 


三 社 八 幡 宮


 高野尻の史跡 A   捻石大師(通称 ねじいし)

捻ったと言われる石

弘法大師が捻ったと言われる石

お堂の周囲にある、石造りの末社(20社)

お堂の周囲にある、石造りの末社(20社)



弘法大師が捻ったといわれる石が御本尊で、お堂の周囲には コの字型に末社(小さい祠)が20社あり、外に八大龍王後足大師が祭ってある。

灯ろうには文久年間の彫り込みが見られる。

毎月末には全員で清掃し8月20日が大祭日で、近隣の人が多勢参詣される。イボにご利益があるといわれる。



 4.高野尻の史跡 B   三十番神 


高野尻町内に入ってすぐ西側 旧道に祀っていた祠を、平成17年11月3日 町内全員で、市道東側に 約80cm角・厚さ11cmの天然天板とし新設した。

山門の鎮守として堂の守護に、伝教大師が堅牢地神本地佛を祭祀した。

国家人民を守護すると信じられる善神である。



三十番神

三 十 番 神


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