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【情報提供】南海トラフ地震関連解説情報が公表されました。(2024年9月6日17:00 気象庁)

2024/09/07

カテゴリー: 防災, 防災委員情報提供

 気象庁は、9月6日に開催の南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会等が評価した、南海トラフ周辺の地殻活動の調査結果を公表しました。概要は以下のとおりです。

 評価結果:8月8日16時42分に日向灘を震源とするマグニチュード7.1(モーメントマグニチュード7.0)の地震があった。この地震により、南海トラフ地震の想定震源域では、新たな大規模地震の発生可能性が平常時と比べて相対的に高まったが、その後、時間を経るにつれて低下してきたと考えられる。
 現在のところ、プレート境界の固着状況に通常とは異なる特段の変化を示すような地震活動や地殻変動は観測されていない。

1 地震の観測状況
 ○ 顕著な地震活動に関係する現象
 8月8日16時42分に日向灘の深さ31kmを震源とするМ7.1(モーメントマグニチュード7.0)の地震が発生した。この地震は、発震機構が西北西・東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、フィリピン海プレートと陸のプレートの境界で発生した。
 8月24日 9時32分 四国沖で、M4.2の地震が発生した。
 8月31日 22時04分 日向灘で、M4.7の地震が発生した。


 ○ ゆっくりすべりに関する現象 
(1)紀伊半島中部から紀伊半島北部:8月5日から8月18日
(2)東海:8月13日から8月20日
(3)四国中部:8月16日から8月19日
(4)四国西部:8月19日から8月24日
これらとは別にプレート境界付近で浅部超低周波地震を観測しています。
(5)日向灘及びその周辺域:8月8日から継続中

2 地殻変動の観測状況
 ○ ゆっくりすべりに関係する現象
  上記(1)〜(4)の深部低周波地震(微動)とほぼ同期して、周辺に設置している複数のひずみ計でわずかな地殻変動を観測している。
  2019年春頃からの四国中部で観測されているそれまでの傾向とは異なる地殻変動は、2023年秋ごろから一時的に鈍化していたが、最近は継続している。また、2022年初頭から、静岡県西部から愛知県東部にかけて、それまでの傾向とは異なる地殻変動が観測されている。
 ○ 長期的な地殻変動
  GNSS観測等によると、御前崎、潮岬及び室戸岬のそれぞれの周辺では長期的な沈降傾向が継続している。

3 地殻活動の評価
 ○ 顕著な地震活動に関係する現象
  8月8日に発生した日向灘の地震により、南海トラフ地震の想定震源域では、新たな大規模地震の発生可能性が平常時と比べて相対的に高まったが、その後、時間を経るにつれて低下してきたと考えられる。
 ○ ゆっくりすべりに関係する現象
  上記(1)〜(4)の深部低周波地震(微動)と地殻変動は、想定震源域のプレート境界深部において発生した短期的ゆっくりすべりに起因すると推定される。ほぼ同期して、周辺に設置されている複数のひずみ計でわずかな地殻変動を観測している。
  2019年春頃からの四国中部及び2022年初頭からの静岡県西部から愛知県東部にかけの地殻変動は、それぞれ四国中部周辺及び渥美半島周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起因すると推定される。このうち四国中部周辺の長期的ゆっくりすべリは、2023年秋ごろから一時的に鈍化していたが、最近は継続している。
  以上の微動及び短期的、長期的なゆっくりすべりは、従来から繰り返し観測された現象。
 ○ 長期的な地殻変動
  御前崎、潮岬及び室戸岬のそれぞれの周辺で見られる長期的な沈降傾向はフィリピン海プレートの沈み込みに伴うもので、その傾向に大きな変化はない。

詳細情報:第84回南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会、第462回地震防災対策強化地域判定会で、南海トラフ周辺の地殻活動を評価しました。(気象庁ホームページ)


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