第57回オレンジカフェ『青春』が開催されました。
投稿日:2022年10月25日
10月24日午前10時から富山公民館において、岡山市中区認知症サポートリーダー 富山会主催の第57回オレンジカフェ『青春』が26人の参加者をえて開催されました。
認知症サポートリーダー富山会の福森和子会長の開会あいさつの後、オープニングは恒例によって、後段で出演予定の池田さんのハーモニカの生演奏による「青いい山脈」の手拍子と黙唱で始まりました。
第一部は、~正しく学び支え合いましょう~
「認知症の人と接するときの心構え」で、社会福祉法人翔洋会(富山荘)事務局長の藤原正晴さんの講演です。
はじめに認知症についてのおさらいがあり「認知症は誰でも発症しうることで、珍しいことでも恥ずかしいことでもない。家族や身内に発症者がでたときを想定し、その接し方を現実の問題として勉強しましょう」という導入でした。
以下、詳述は避けますが講演内容を10項目に分けて列挙し、ワンポイントコメントを付記しましょう。
1 基本~1
・ 正面から対応する。話しかけるときは相手の視界のなかに自分の顔を置く。
・ 目線を合わせ、低いめの声で。
2 基本~2
・ やさしく手や肩に触れる。
・ 言葉を繰り返す(リフレージング)
傾聴の証として、本人が話す重要な言葉をくりかえす→本人も自分の言ったことが相手
に伝わったことが分かると安心する。
・ 無反応な場合は、自分の動作や内容を実況中継しながら行う。
3 怒ったり叱ったりしない
イライラしてきたらその場をいったん離れる。(時間を置く)
4 分け隔てしない
基本的に、家族と同じ場所で同じ時間を過ごす一体感が大切
5 プライドを傷つけない
「他人に認められることが尊厳の源」であることを理解し、敬う心で接する。
6 できることを奪わない
人は、役割りを持つことや人の役に立つことによって自尊心が保たれるが、
それを取り上げてしまうと、心や能力の退化スピードが速まる。
7 否定しない
「お金を盗られた」などと訴えてきたときは、それが不実だとわかっていても頭ごなしに
否定せず、共感して受け入れる。
8 ないしょ話をしない
本人に疎外感・孤独感を与え、そのストレスが症状の悪化につながることも…。
9 自分一人で一方的に話さない
一度に多くを話さず、本人の話を笑顔で見守る余裕が大切
10 頑張りすぎない
1人だけで頑張らず、抱え込まず、専門機関等に相談する。
まとめとして、次の2点が心に残りました。
① 「本人は常に不安を抱えて暮らしている」ということを念頭に置きましょう。
認知症の人に対する怒りや叱責、否定や強制などは本人に症状の自覚がないために効果がな
く、むしろストレスを増長させ、更に症状を悪化させる「負のスパイラル」に陥ってしまい
ます。
② ケアは100点を目指さない、50点で十分です。残りの50点は「支援」に俟ちましょ
う。 あなた自身がケア疲れで精神崩壊してしまっては、元も子もなくなってしまいますか
ら…。
第二部は、~みんなが主役、笑顔の“和”を広げよう~
「ハーモニカミニコンサートで心身のリフレッシュをしよう」で、岡山ハーモニカクラブ会長で中区認知症サポートリーダー富山会副会長の池田俊夫さんによるハーモニカ独奏です。
時には2本のハーモニカを巧みに操りながら、季節の愛唱歌や童謡など12曲の披露があり、参加者席からは小さくハミングする声も聞かれました。
フィナーレは、同じくハーモニカのメロディにのって「青い山脈体操」で締めくくり、正午前に今日の講座はお開きとなりました。
次回のオレンジカフェ『青春』は、DVD「ケアニン」鑑賞をメインテーマとして11月28日(月)10時から開催が予定されています。
(文・写真:小野田)
カテゴリー:ニューストピックス