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ニューストピックス(2011年9月27日)
倉安川及び流域の内水対策会同が開かれました。
9月27日午後、富山公民館において「倉安川及び流域の内水対策会同」が開かれました。
参加したのは、官側から国土交通省岡山河川事務所の小川調査設計課長、岡山市河川港湾課の番場課長補佐、中区建設課の友実課長、地元(富山学区)側からは倉安川排水機所操作員、倉安川水利監督員、倉安川流域の各農業水利土木員、関係町内会長、3箇所のサイホンの排水ポンプ操作員、それに富山学区防災協議会の主要役員等、計25名でした。
はじめに、この会を設定した富山学区連合町内会・兼ねて防災協議会の黒田会長が、「先の台風12,15号により露呈した倉安川の内水問題とその対策について話し合い、対策工事の早期実現に向けて当局の一層のご尽力に期待したい」と挨拶、意見交換に入りました。
まず、倉安川排水機所(東区中川町=富山中学校の北方)の操作員大谷寿一・木見初男両氏(海吉本村町内会)が排水ポンプ現地の生の声を発信し、現有の2.5トン/秒のポンプではフル稼働しても治水能力は限界、ポンプの能力アップの早期実現が強く望まれると訴え、これに呼応して流域の出席者からも、「今回のような比較的おとなしい降雨でも、福泊、山崎地内の一部では倉安川の濁流が堤防を越えて住宅地側に流入した」「ゲリラ豪雨でもあれば、倉安川は溢水して流域一帯は水浸しになる」と、危機感を募らせる発言が相次ぎました。
国交省の回答によれば、「倉安川排水機所の能力アップについては、今年度がポンプ増設の詳細設計〜来年度(平成24年度)から用地買収〜建屋増築〜排水ポンプ増設へと進め、平成26年度には増設ポンプの稼動を実現をしたい」とのこと。
また、岡山市河川港湾課によれば、「現在施工中の護岸改修・流断面の確保関連工事を平成25年度までに終え、翌26年度から河床改修(川底の掘り下げ工事)に着手したい」とのことでした。
一方、倉安川以南の農地の利水と住宅地の浸水対策についても熱心な意見と情報交換が行われ、二膳や沖田ポンプ所とそこに至る通水路の改修(浚渫による高低補正と流断面の均一確保)を求める声が多く聞かれました。
そして、「平井〜神崎線の道路下に雨水専用の東西下水道を新設し、これに南北用水に集めて流下した余水を連接してポンプ所まで一気に運び、百間川に排水する・・・」、津田永忠を大向こう回した壮大な、しかしこれを置いては他に名案はない治水ビジョンも熱く語られて、2時間に及ぶ会同は多くの教訓と成果を得て閉会となりました。
(文:小野田、写真:薄)