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ニューストピックス(2009年6月6日)
倉安川流域内水被害対策事業関係者会同
6月6日午後6時から、富山公民館において「倉安川流域内水被害対策事業関係者会同」が開催されました。
この会同の目的は、「被害の実態と対策案に関する情報の共有」ということです。
平成21年度から5カ年計画で始まる国直轄の今回の事業は「旭川総合内水緊急対策事業」と呼ばれ、全国第1号としてこの地が指定を受けたのです。
この事業は、排水機場・河川改修・調整池・その他関連する雨水排水対策施設の整備等のハード対策をはじめ、流域における流出抑制策その他のソフト対策を重層的に実施し、もって浸水被害のない流域の実現を目指すことを目的としています。
会場には、ゲストとして地元選出の代議士、市議会議員のほか、国土交通省、岡山市下水道局、同河川港湾課、同中区役所の関係者及び倉安川改修工事促進期成会長等多数を迎え、一方、富山・旭操両学区の連合町内会主要役員、学区防災会、農業水利関係者、浸水多発地区の農家や住民代表など総勢137名が出席、主催者が用意した座席は満席状態で、数名の立ち見がでるという盛会ぶりでした。
会同は、関係者挨拶に引き続き、平成18年6月集中豪雨時の浸水被害状況の(写真)紹介、体験談の発表に引き続き、両学区民から浸水被害の未然防止策についての提案が思い思いに出されました。
中でも「開削した水平溝を通じてポンプ場へ余水を導く従来の手法では、集水機能を発揮できないことは累次の水害時に実証されている」「残された唯一最善の方法は、浸水多発地帯を縦横に結ぶ雨水処理用の地中下水管網を構築し、これを集約して勾配をもたせて一ヶ所に集水、終端部には強制排水機能を付与して河川へ放流する方法しかない」という提言は強い説得力と共感をもって参加者に迎えられ、下水道局の審議監も検討を約束、岡山河川事務所の副所長からも「国の認可事業ということでもあり、大いに参考とさせていたきたい」とのお話がありました。
まだ、この事業は緒についたばかりですが、岡山市による河川改修工事の着実な進捗と、国交省による排水機場の能力アップと相まって、5年先にはたとえこれらの治水事業が道半ばであろうとも、「近い将来、この地区は浸水被害から解放される」という確実なツチ音が聞かれることを強く期待しながら、2時間余にわたる意見交換会を終了しました。
(文:小野田、写真:薄)