津倉わいわいESDの「学習講座会」開催

投稿日:2022年7月24日

コロナ禍で休止になっていた津倉わいわいESDの「学習講座会」が久し振りに開催されました。今回のテーマは、物価が急騰しインフレが進む中にあって有効な資産の守り方、増やし方を学習するでした。物価が上がり現・預金が目減りする悪環境にあって、参加の皆さんも真剣な眼差しで講座に聞き入りました。

来年から小学校では「株価や証券など金融の授業」が行われる。一番困っているのは、学校の先生のようだ。日本では、先生を含めて「金融」の知識が乏しい。米国では、小学生がお小遣いを貯めて株式を購入することもある様だ。日本も新しい金融の時代に入ったのかも知れない。

(講師紹介)
  野村證券(株) ファイナンシャル アドバイザー  三壽弘章 様
 

 
(学習講座の要旨)
1.世界の経済
・世界経済は東アジアの大幅人口増が牽引して、過去30年で経済指数4倍、株価10倍に成長しているが、日本指数はほぼ横ばいである。今後30年先までは、世界人口増加に伴い経済は拡大する見通しである。

2.日米の家計金融資産の比較
・過去30年で日本の家計資産50%増に対して、米国は330%増である。その差は、資産の内訳にある。日本が現・預金中心であるに対して、米国は株式などの有価証券および年金・保険が中心で現・預金の保有率は.16%程度である。この差が、全体資産の差であると分析している。

3.分散投資の特性
・投資にはリスクが伴い、全て利益が出るとはいかない。そうであれば、リスクの低減を図りながら、投資先を厳選することで利益の可能性は高くなる。

日本の年金運用の考え方と資産配分を見ると、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は国内債券、国内株式、外国債券、外国株式を各25%ずつの均等配分で運用している。
要は、長期的な観点で安定かつ効率的な運用を目指しているのである。過去10年間でその利益は約90兆円。

また、ノーベル財団でも資産の配分は違うが安定的に利益が出るように資産配分をしている。

4.分散投資+長期投資の効果
・株式にしても債券にしても経済変動で下落することもある、しかし長期的にみると上昇している。この先30年は人口増が続く見込みがある。ならば経済成長も見込まれ、長期的な投資環境は決して悪くない。

・過去30年間のデータで見ると、分散投資+長期投資の運用成果は歴然としている。日本年金法人(GPIF)の資産配分で運用を行った場合の結果は次の通りである。

1年間継続保有:21勝11敗、5年間継続保有:24勝4敗、10年間継続保有すると23勝0敗という結果が出ている。いかに長期的な投資運用が安全で有利であるかが分かる。

5.これからの資産運用
・しばらく使わないであろうお金は、資産を守る意味で投資を検討してみる時代が来た。岸田政権の掲げる「資産所得倍増計画」も強ち否定できない。銀行に預けても利息が付かないばかりか、インフレで目減りすることを考えると自分から積極的に策を講じる必要がある。

6.その他情報
・現在、米国は自国の物価高騰を抑える目的で金利を急激に上げている。その為に円安となって、輸入品が高騰し、日本の物価高騰に繋がっている。しかし、米国もこれ以上金利を上げると景気の後退や大統領中間選挙に向けて悪影響が出る。株価を上げなければ、選挙に負けるとバイデンは思っている。なので、来年春には円安も落ち着いて1ドル:120円台になってくるのではないかと専門家の多くが考えている。

インフレ、デフレにかかわらず資産運用には、①長期②国際分散③厳選投資が重要である。厳選投資の見極めは、素人は難しいのでプロに一任する方法がある。ファンドラップを活用するのも一考である。

 

カテゴリー:わいわいESD

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