富山ESDにこにこカフェ「ハローズの食品ロス取り組み」
投稿日:2025年2月24日
第15回富山ESDにこにこカフェ「食品ロスからSDGsを考える~ハローズの取り組みから~」が2月22日28名が参加して公民館にて開催されました。「ESDにこにこカフェ」は富山公民館主催、とみやまエコクラブ・富山学区婦人会共催で年3回程度SDGsに関連するテーマで開催しています。
今回のテーマは「食品ロス」。講師は株式会社ハローズ 商品ライン本部 商品管理室長 太田光一さん、司会は公民館花房主任です。
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ハローズの食品ロス商品がテーブル5台にいっぱい並べられました。始めに参加者が1品ずつ選びその食品がなぜ廃棄されるのかを太田氏が質問しその後説明しました。賞味期限が近い、缶のへこみなど様々な理由で廃棄されていることを学びました。提供された大量の食品ロスの商品は参加者が必要な物を選び持ち帰りました。
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- 食品ロスとは、食べられるにもかかわらず捨てられている食品。
- 日本の1年間のロスの量は2022年472万トン、うち家庭からが半分で236万トン、金額にして約4.7兆円。
- 冷蔵庫の使い方は、冷蔵室は7割収納、冷凍室は詰め込み収納がよい(冷凍品が互いに冷凍し合う)。
- 買い物心得3か条=余分なものを買わない・食べ切れる量を買う・安いからといってまとめ買いしない。
ハローズモデル ハローズでは、パート社員の「もったいない、何とかしてよ」の声から取組がはじまり、太田氏が中心となり2016年に「ハローズモデル」が完成しました。それは、それまで商品センターで集中処理していたのを、廃棄食品(消費期限はまだ充分ある)は店舗で発生するのでフードバンク・こども食堂・社会福祉協議会などの支援団体が近隣の店へ直接引取に行くというもの。当日消費期限の商品も提供でき飛躍的に商品種類と量が増え、また引取手の輸送コスト・時間が大幅節約となり、ハローズにとっても廃棄コストを節約できるシステム。何より食品ロスを減らせる。現在ハローズでは107店舗で月間5000ケース、30トン、売価換算約3000万円を提供しています。また岡山県下ではすでに同業スーパーの80%近くにまでこのシステムが広まっています。
コミュニティパントリー 英国のコミュニティフリッジを参考に、これからはコミュニティパントリーに力を入れる計画です。支援団体が地域に冷蔵庫や棚を設置しそこに食品ロス商品を置いて必要な人にだけ鍵番号を通知し受け取れる仕組みです。生活困窮者に広く受け入れられるやり方です。中四国ですでに33か所、岡山市では北長瀬と京山地区にあり、倉敷市にもあります。中区または富山学区でも設置できれば素晴らしいことですね。
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なお、㈱ハローズは、持続可能な商品提供の仕組み(ハローズモデル)の開発と同業他社及びメーカーへの幅広い普及活動で取組を飛躍的な拡大に貢献したとして、「令和2年度食品ロス削減推進大賞 内閣府特命担当大臣(消費者および食品安全)賞」を受賞しました。
消費者庁ホームページ:
(文、写真:行枝)