「海ごみ」について学ぼう!

投稿日:2022年6月2日

 “今、知っておきたい「海ごみ」について学ぼう!” の講演会が、富山の自然を楽しむ会・富山公民館の共催で5月30日に開催されました。参加したのは学区住民を中心に35名。

 講師は、山陽新聞社論説委員会論説主幹・岡山一郎氏。公民館・花房聡子主任の司会、富山の自然を楽しむ会・實村 貢代表及び公民館・澁谷壽郎館長のあいさつに続き、岡山一郎氏の講演が始まりました。

富山公民館・花房主任
富山公民館・澁谷館長
富山の自然を楽しむ会・實村代表
講演する岡山一郎さん

 

 

 講演は過去の取材活動から得たことを紹介する形で進められ、次の2点が主な内容でした。

1. マイクロプラスチック

 四番川(しばんがわ、百間川河口近くの右岸堤防を挟んで西隣を流れる川)には大量のプラスチックごみが堆積している。富山地区用水路のごみは主にここに流れ着く。操南中生徒は「四番川プラごみ回収大作戦」に取り組んでいる。ごみの堆積は県南の百間川、笹ケ瀬川、倉敷川などあらゆる河川に見られる。

 山陽新聞記事によると、プラスチックは有害物質を吸着する性質があり、劣化するとマイクロプラスチック(直径5mm以下)になりほぼ回収不可能となる。川から海に流れ出て魚介類に取り込まれ、それらを食べる人間への影響が心配される。

2. プラ肥料殻

 肥料を少しずつ放出するために使われる小さな粒状のプラスチック製の殻。水田から流出してマイクロプラスチックとなって海に大量に流出していると推測される。国や関連団体は2030年の使用ゼロをめざして対策に取り組んでいる。

会場の様子

  そのほか、講演の大まかな内容は次のとおりでした。

  • 海ごみの70~80%は川から流れ出ていて人間の生活ごみが大半。
  • 旭川からのごみは東区宝伝沖の犬島や小豆島方面へ流れて行っている。
  • 百間川の中州には大量のプラスチックごみが集まっている。堆積していて土を掘るとすぐにごみが出てくる。 
  • ごみはどこから来るのか、ポイ捨て、風やカラスなどによるごみステーションからの飛散、河原バーベキューの不始末など様々考えられるが、対策には正確な調査が必要。
海吉橋約150m南の百間川ごみ

 ペットボトルや弁当殻などプラごみは川を経て海へ流れ、劣化してマイクロプラスチックとなり、回りまわって私たちに深刻な影響をもたらすことを学びました。日頃の心掛けが大切との想いを胸に帰路につきました。

(文:行枝、写真:横地)

カテゴリー:ニューストピックス

SNS
検索
ページトップ