倉安川川床改修工事〔平成29年度〕
投稿日:2018年3月14日
富山学区に東西に横たわる倉安川の改修工事は、集中豪雨時における山崎及び福泊地内の住宅地への浸水対策を目的として、平成元年ごろから順次行われています。
平成29年度は、昨年度に引き続き川床改修工事が海吉地区で、水路接続工事が山崎・円山地区で行われました。
〔海吉出村地区〕工期 平成29年11月~30年2月
昨年度に掘り下げた場所〔海吉1271番地先辺り〕から富山橋手前まで約100mの区間を地盤改良機で、川底から下約1.2mの位置から2mの深さで約600ヶ所にセメント注入を行います。
前回の工事終端 | 富山橋から北方向へ | 福泊から富山橋へ |
2017年11月 工事区間の両端にトンバックが据えられました。 | ||
富山橋から北方向へ | 工事区間を南方向へ | |
2017年12月上旬 川を埋め立て作業路を確保します。 | ||
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富山橋から北方向へ | 工事区間を南方向へ | |
2017年12月 作業路が完成しました。 | ||
2018年1月 地盤改良機が設置され、打ち込みポイントが決まりました。 | ||
2018年2月 刃を回転させながら掘り下げて、セメントを注入します。 | ||
2018年3月上旬 重機は撤去され、セメントが固まるのを待って、 原状復帰予定です。 |
〔山崎・円山地区〕工期 平成28年11月~30年2月
工費 約1200万円
【経緯】
円山地区の水路は、操山からの雨水を直接倉安川に流入させる水路が数本と、ため池に端を発し水田灌漑用に作られた水路が3ルートあり、倉安川を立体交差(伏せ越し部)させて南側の山崎地区に供給しています。
両地区とも、昭和50年代から宅地化が進み、今では水田は数える程になっています。
【現状】
山崎地区では、集中豪雨の際、雨水が伏せ越し部を通って流入しますが、遊水地役の水田も無く、度々増水して浸水被害に見舞われています。
円山地区では、山崎地区の水位が高くなると、流下能力が悪くなり他へ逃がす方法も無く、増水時間が長くなってしまい浸水被害に繋がります。
【対策】
倉安川両端部に位置する平井排水機場及び倉安川排水機場のポンプ増設整備が完了し、排水機能(水位低下)が見込めることから、伏せ越し部(3箇所)において倉安川への水路接続を行うことにしました。
―― 今回の工事 ――
全3箇所のうち、「円山東交差点南」は平成28年度に水路接続を終えました。今回は「山崎「餐休さん」裏」と「富山幼稚園北」の2箇所を整備します。
「円山東交差点南」と同様に倉安川側の出口に蓋(フラップゲート)を設置します。
フラップゲートは一方向(水路→倉安川)にのみ水が流れるようになっていて、水位差(水圧差)により、ゲートに作用する力の向きが変わる事を利用しています。倉安川より水路側の水位が高ければ、ゲートは開き水が流れます。倉安川側の水位が高ければ、ゲートが押さえつけられ水路側に水は逆流しないということです。つまり、倉安川より北から流れてくる水を、倉安川の水位が水路の水位より低い時に、倉安川へ流すことができるようにするものです。
倉安川の排水機能が向上し、集中豪雨時でも倉安川の水位低下が見込めることから『水路の排水が場合により可能になり、浸水被害を軽減する効果を期待できる』と市の担当者は話していました。
円山東交差点南 | 「餐休さん」裏の南側 | 富山幼稚園北の南側 |
2017年12月 各々の伏せ越し部の横に、流入口を据えています。 | ||
「餐休さん」裏の南側 | 富山幼稚園北の北側 | 富山幼稚園北の南側 |
2018年1月 コンクリートで固定されました。 | ||
「餐休さん」裏の南側 | 富山幼稚園北の南側 | 富山幼稚園北の北側 |
2018年1月中旬 流入口に蓋がつきました。 | ||
「餐休さん」裏の南側 | 「餐休さん」裏 | 富山幼稚園北の南側 |
2018年2月 掘り起こした跡が舗装され、完成です。 |
(文・写真:太田操)