季節の花1(秋の花1ー彼岸花)

投稿日:2020年10月1日

母谷は田舎なので色々な花を見ることが出来ます。これから美しい花を見つけたら、季節の花として紹介して行きたいと思います。

第1回は猛暑で咲くのが例年より10日程遅れた彼岸花(曼珠沙華)です。モンキアゲハがこの蜜を好物としているようです。

ヒガンバナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より抜粋

ヒガンバナ(彼岸花、石蒜、学名 : Lycoris radiata)は、ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草である。別名は曼珠沙華(マンジュシャゲ)、学名からリコリス・ラジアータとも呼ばれる。中国原産で、日本全国の道端や田んぼのあぜなどに群生し、秋の彼岸のころに、花茎の先に強く反り返った鮮やかな赤い花だけが咲き、秋の終わりに葉が伸びて夏に枯れるという、多年草としては珍しい性質を持っている。地下の鱗茎(球根)に強い毒性がある有毒植物であるが、かつて救荒作物として鱗茎のデンプンを毒抜きして食べられていた。

名前

学名の属名 Lycoris(リコリス)は、ギリシャ神話の女神・海の精であるネレイドの一人リコリス(Lycorias)からとられ、種小名 radiata (ラジアータ)は「放射状」の意味で、花が完全に開いたときに放射状に大きく広がっている様子に因む。英語では、レッドスパイダーリリー(Red spider lily)、スパイダーリリー(Spider lily)などの花名がある。

彼岸花(ヒガンバナ)の名は秋の彼岸頃、突然に花茎を伸ばして鮮やかな紅色の花が開花することに由来する。別の説には、これを食べた後は「彼岸(死)」しかない、というものもある。別名の曼珠沙華(マンジュシャゲ)は歌にも歌われたことでも知られ、梵語(サンスクリット語)で「赤い花」「葉に先立って赤花を咲かせる」という意味から名づけられたといわれている。サンスクリット語 manjusaka の音写であり、『法華経』などの仏典に由来する。また、法華経序品では、釈迦が法華経を説かれた際に、これを祝して天から降った花(四華)のひとつが曼珠沙華であり、花姿は不明だが「赤団華」の漢訳などから、色は赤と想定されている。従って四華の曼陀羅華と同様に、法華経で曼珠沙華は天上の花という意味もある。食用は一般的には危険であるが、毒を抜いて非常食とすることもあるので悲願の花という解釈もある。日本では各地方のみで通じた異名が派生し、別名・地方名・方言は数百から1000種以上あるといわれている。葬式花(そうしきばな)、墓花(はかばな)、死人花(しびとばな)、地獄花(じごくばな)、幽霊花(ゆうれいばな)、火事花(かじばな)、蛇花(へびのはな)、剃刀花(かみそりばな)、狐花(きつねばな)、捨て子花(すてごばな)、灯籠花(とうろうばな)、天蓋花などがその例で、不吉な別名が多くある。加えて、開花時に葉がなく、花と葉を同時に見られないことから、葉見ず花見ず(はみずはなみず)の別称もある。韓国では、サンチョ(相思華)とよばれ、「花は葉を思い、葉は花を思う」という意味がある。

特徴

全草有毒な多年生の球根性植物。地下にはタマネギのような小ぶりの鱗茎があり、卵状球形で外皮が黒く、下方にやや太くて白いひげ根がある。花期は秋の彼岸のころ(9月中旬)で、土中の花芽は温度の変化だけを感じて季節を知り、葉よりも先に地上から花茎を出して、散形花序で真っ赤な6弁の花を放射状(輪状)に数個つけて咲く。その姿は独特で、高さ30 – 60センチメートル (cm)の枝も葉も節もない花茎が地上に突出し、その先端に苞に包まれた花序が一つだけ付く。苞が破れると5 – 7個前後の花が顔を出す。花は短い柄があって横を向いて開き、全体としては全ての花が輪生状に外向きに並ぶ。花径は5 – 15 cmほどある。一つの花には、花被片(花弁)が6個つき、長さ40ミリメートル (mm) 、幅約5 mmと細長く、大きく反り返る。雄しべは6本、雌しべが1本あり、ともに花外に長く突き出る。ヒガンバナの蕾は5月中頃には鱗茎の中につくり、葉がなくとも地下にある鱗茎に蓄えた栄養分を使って花茎を伸ばし、地上から顔を出してから1週間ほどで花を咲かすことができる。種子はできず、花後に花茎がなくなると(10月ごろ)葉が伸び出す。葉は線形で濃緑色で光沢があり、中脈と葉の裏側が白っぽい。晩秋に鱗茎1個から長さ30 – 50 cm の細い葉をロゼット状に数枚出して、緑を保ったまま冬を越し、ほかの植物が葉を茂りだす初夏(4 – 6月ころ)に葉を枯らして、地上部は見えなくなる。

日本のヒガンバナは種子をつくらない、自然の中で生まれた三倍体植物の代表的な種である。ただし、ふつうは結実することはないが、ごく稀に種子ができることもあるとも言われている。種子をつくらない代わりに、土の中で球根をつくって株分けして繁殖してきたため、遺伝的には同一遺伝子をもち、同じ地域の個体は開花期や花の大きさや色、草丈がほぼ同じように揃う。

カテゴリー:ふるさとの花や生き物 里山保全会

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