トノサマガエル(田植え体験の時見つかった生物1)
投稿日:2019年6月18日
6月16日は米作りの一年の最初、田植えを行いました。その時に田んぼ近辺で見つかった生物を2つ紹介します。第一回はトノサマガエルです。
トノサマガエル
出典:生物モラトリアムブログ
トノサマガエルは、両生類カエル目アカガエル科の生き物です。
とても有名なカエルですが、日本の固有種というわけではなく、中国、朝鮮半島、ロシアの一部などユーラシア大陸東部に幅広く分布しています。
大きさは雄が4cmから8cm、雌は6cmから9cmほど。
日本で見られるカエルの中では大きい方です。
主な食べ物は昆虫類ですが、食欲旺盛で口に入るサイズなら他種のカエルでも小さなヘビでもパクリと食べてしまいます。
カエルだけあって跳躍力に長け、自分の体の数倍の距離を一度のジャンプで移動します。素手で捕まえるのはかなり大変です。
4月から6月にかけて水辺に集まり、水中に卵を生みつけます。透明な寒天のようなものに覆われた卵は一週間ほどで孵化し、オタマジャクシとして水中生活を始めます。
陸に上がるまでは水の中の落ち葉や藻などを食べて育ち、その年の秋になる頃には立派なカエルに成長します。寒さには弱く、冬は土の中で冬眠して過ごします。春になれば再び動き出し、野生では三年から五年ほど生きると考えられています。
トノサマガエルが日本人にとって身近な生き物となったのは、彼らが水田に好んで住み着いていたからでした。水田はトノサマガエルにとって理想的な環境であり、農家にとっても田畑を荒らす害虫を食べてくれる益獣だったのです。
トノサマガエルの名前の由来
より大きなヒキガエルと比べると半分くらいしかありませんが、それでもトノサマガエルは日本のカエルの中では大型の種です。
その立派な体格からトノサマガエルと名付けられたとも言われていますが、それ以外にもこんな説があります。驚いたり天敵に襲われたりした際、トノサマガエルはおなかに空気を溜めて体を膨らませます。
自分を大きく見せて敵を追い払う作戦です。この時の姿が、偉そうに踏ん反り返っているように見えるため、“殿様”ガエルという名で呼ばれるようになった…という次第。
どちらの説が正しいのかは分かりませんが、日本人が昔からこの身近な生き物をよく観察していたことは間違いありません。
カテゴリー:ふるさとの花や生き物