米さんと倉さんの対談

 継続性とコストパホーマンス


米さん  試行錯誤しながらホームページも立ち上げて早や3年を迎え、反省と今後の課題を話し合って見たいと思います。
 まずWebサイト管理の上で、一般公開用ページと会員ページの区分を明確にし、「会員ページ」に電子町内会の機能を持たせ、外向ページでは「米倉ホームページ」としての機能を持たせたことは良かったと思います。
 会員ページに「とぴっくす」「ごみ処理」「各種団体」「各種役員名簿」の4サイトを開設し、一般公開のページは、「町内会の紹介」「わが町の歴史」「里のおもかげ」「故郷の風景」等を開設して、住まいするこの町への愛着を誘い、そして「みんなの広場」を設けて住民連帯感の喚起と参画意識を促してみました。
倉さん  サイト管理の面においては良かったのではないでしょうか。
 一般に公開する行事等は、「季節のたより」で紹介し、その詳細画像等は会員ページの「とぴっくす」で紹介する。しばらく継続してみましょう。
米さん  ページ作成に当たっては、シンプルを基調として会長挨拶で公表した「米倉町内会編集指針」に基づいて「操作性に配慮して子供からお年寄りまで親しめるページを目指す」を基本として当たってきました。
倉さん  ページ理念としてTとU(ロゴをクリックして見てください。)に掲げた夢を、一枚の画像にも託してページの構成に当たってきました。
米さん  表紙は米倉の顔です。四季折々の表情を変え、更新暦をサイトに直接リンクさせることで来場者へのおもてなしを大切にしました。
 また、操作性に配慮し、完結でわかりやすい表現に心がけ「表紙はスクロールさせない」を原則にページ構成しています。
倉さん  1サイト1ページ方式が理想だと思います。しかし、一覧性を持たせることにより連続性とか季節感等において表現が豊かになる場合もあり、どちらも長短あります。
 しばらく現在の連続方式を継続し、四季とか年度でページを構成し、一部の画像はリンクさせることでページを軽くするよう配慮します。
 また、クリック操作を簡略化して初心者の方にも使いやすくするとか、専門用語・横文字の使用は避けて、お客様の見やすいページを心がけています。
米さん  今ひとつ大切なことは更新頻度です。新鮮な情報を豊富に提供することによって、来場者数も増えます。
 サイト管理に重い負担をかけない範囲で継続的に維持することが慣用です。
倉さん  サイト更新状況は、9月22件・10月8件・11月13件で12月も現在6件と平均的なところではないでしょうか。継続には無理をしないことです。
倉さん  会員提供の作品の掲載に当たっては、その展示方法ならびに展示効果に最善を払い、背景の色とか展示手法に工夫を加えてきました。
米さん  システム構成のホルダーとファイルの管理技法に関しては最善の注意をはらっています。
 まず、電子町内会としての会員フォルダは別格に設定しています。
 各コンテンツ毎にフォルダを作成し、その中にdataフォルダを設けて画像とロゴを保管し、各々のファイルを保存しています。
 画像ならびにロゴの名称は、年度別連番にして、初年度はaa000、次年度はbb000の五桁で整理しています。
 ファイル等の名称は全て英数字で完結に表示しサーバーへの負担を軽くすることが基本です。
 また、ページ間のリンクは1点に止めるようにしています。関連が多数になると更新が大変です。
 ページ構成に当たっては、継続性とメンテナス性に対する充分な配慮が慣用です。
倉さん  たしかに、ホルダー管理は長期的なものであり、5年後10年後を見極めた管理が当初から重要です。次期後継者が戸惑わないようにすることが重要なことです。
 途中から変更することは大変な作業ですから。
米さん  ページ作成に当たってはどのようなことに気を使っていますか。
倉さん  まず公共の立場で、これに当たることを基本としています。
倉さん  次に、サーバーへの負担をなるべく軽くする努力をしています。
 画像の大きさは素より、画像の添付枚数は1テーマ3枚を基準にしています。
 また、ロゴの使用ならびに重い壁紙の使用は必要最小限に止めるようにしています。
 コストと効果の問題です。サーバーに負担を大きくする事は、次の投資につながり、出るところは税金です。
 今後、参加町内会が広がり、将来のサーバー管理を予測して民間指向で運営に当たることは、今を担当するサイト管理者の大きな責務だと思っています。
米さん  サーバーの中に粗大ごみを作らないことです。
 42町内を総合するとかなりの「ごみ」が溜まっているのではないでしょうか。、民間だと許されないことです。
倉さん  ごみ処理のリサイクルを検討しました。それが「表紙写真アラカルト」です表紙画像を再利用しています。
 不要に成った物件は、こまめにその都度サーバーから削除することです。
 サーバーから処理ソフトを使って一括削除処理も可能ですが、各町内会のサイト管理者が処理することが望ましいでしょう。
 また、将来において与えられたサーバー許容量を超えた場合は、会員ページの中から削除して行く事を考えなければならないでしょう。
米さん  サイト管理者として投資効果を予測して民間思想に立ち返ってサーバー管理に当たることが慣用です。
米さん  岡山市の電子町内会の運営に当たってはハードウェアそして諸々のソフトウェア開発、ならびにIT講習会と、かなりのランニング費用も要していると思います。
倉さん  米倉電子町内会の運営に当たっては、現在のところ一切町内会費用負担は要していません。
 パソコン、スキャナー、プリンター、デジカメ等は個人の提供で運営しています。
 回線費用は、現在のところ情報水道ネットワークを活用しています。

 訪れたお客様への「最大限のおもてなし」を大切に


米さん  ページを構成するに当たって画像イメージは見る人の印象を大きく左右します。
倉さん  写真の撮影技術は素人で、使用しているデジカメは望遠もズームも接写機能もなく安物です。
 良い写真を撮ることは「待つことだ」と言った写真家がいます。
 彼らは、テントと寝袋を持って1週間位かけて1枚の写真を仕上げるそうです。
 夕焼けに染まる岡山城を撮るために夕暮れ時に3日間、榊原病院の屋上に通いました。
 岡山城と日の出を撮るために、これまた3日間、12月の寒い朝、月見橋の上で手を凍らせながら蟹とり船と日の出を狙いました。
 後楽園観蓮節の蓮の花と岡山城においては人垣の中で数秒間のシャッターチャンスを待ちました。
 満開の桜と岡山城に至っては、小学生の遠足が帰るまで2時間も待っていました。
 米倉文化会館の「瀬戸大橋の日の出」は二日目で捉えることができました。
米さん  そんな思いの画像だからスクラップにするのは忍びなく「表紙写真アラカルト」のコーナーを提案した趣旨がわかります。
倉さん  それと今ひとつは、より多くのシャッターを切ることです。
 1コンテンツに画像添付3枚を基準としていますが、平均約7倍の画像を準備します。
 その中から1枚の画像を選ぶわけですが3年間で4千枚枚以上の画像処理をしたことになります。
 デジカメは現像費用はかかりませんが、思えば大変な作業です。
米さん  画像が素人ぽいところが米倉ホームページの味であり良さではないですか。
倉さん  故郷の風景等の撮影に当たっては、技術ではなく一番大切なことは1枚の写真にも「思いを込めること」だと言うことを最近は感じるようになりました。
米さん  少ない画像枚数で情景を表現する手法として、 鯉山学区連合町内会のホームページ
 「まほろばの里 吉備津十景」
はすばらしいです。参考になるページは学ぶことが大切で
 「米倉の語らいT」ならびに「米倉の語らいU」のサイト構成に採用して米倉の四季の情景を表現してみました。
倉さん  「操作性に配慮し子供からお年寄りまで親しめるページを目指す」と言う編集指針をテクニカルな部分で米さんの構成技術がページを引き立てています。
 高度なテクニックを用いるのではなく、基本はいかに見やすくするかです。
米さん  編集指針の「現代指向に合わせ視覚に訴えるページ構成」にしては文章が多すぎるのでは。
倉さん  雨が降りました。風邪が吹きました。雪が積もりましたでは寂しいではないですか。
 訪れたお客様へのせめてものおもてなしです。
 また、言葉には温かみと思いやりの心を持ち。そしてロマンを大切にしています。
米さん  各地の町内会・自治会のホームページを「リンクページ」で紹介していますが、岡山市のように、町内会サイトの開設を市を挙げて奨励し、支援およびネットワークを形成して、講習会の実施や市と町内会ならびに電子町内会としての機能を持たせている例は他に類を見ないと思います。
米さん  岡山市の取組みが「電子政府・電子自治体情報チャンネル」で紹介されています。
倉さん  それだけに全国から注目されており、我々の責任は重大です。
倉さん  岡山市電子町内会も開設以来3年を経過し42電子町内会が発足した中で、単位町内会と連合町内会が混在し、行政指導型でないことは評価されますがポリシーに賭ける点を懸念します。
 公共性の中で電子町内会としてのビジョンを明確にすべきです。
米さん  行政の運用するサイトとしての規範は示すべきで、自由も場合によっては無責任につながるのではないでしょうか。
倉さん

 全国的に町内会サイトの目的は様々で、問題告発形サイト、娯楽行事紹介形サイト、掲示板投稿形サイト等が見られますが、地域住民の便利性や交流を主としているものが多いようです。
 なかで、岐阜県古川町笹ヶ洞自治会〔恵比寿の郷〕は、32世帯、人口120人という小さな村からの発信で、地域の民族文化・歴史・自然等を豊富なコンテンツで紹介しています。これだけのサイトの運営を2名の手で行われ地域外に向けた情報発信で、地域の豊かさを全国にアピールして月間1200件のアクセスが集まっています。

米さん  町内会サイトの果たす役割として記録に止めることも重要な役割ではないでしょうか。
倉さん  この度の災害の記録を操明学区のホームページに「台風16号緊急避難の報告書」として記述されています。
 また、甲浦学区連合町内会のホームページに「台風16号高潮被害」として掲載されています。
 そして、牧山学区電子町内会では、1998年10月17日に玉野市に上陸し県東部を縦断した台風10号により牧山地区が孤立した当時の状況を記録に留めています。
 このような記憶を留めることは、町内会サイトの果たす役割として大きく感じています。
米さん  岡山市電子町内会の中で倉さんが特に注目したWebサイトは。
倉さん  まず、桃園町内会の「ようこそ笑顔の郷へ」です。
 歴史が浅い町内から発信されている「町内行事写真紹介」は、ほのぼのとしたものを感じます。
 そして会長の挨拶に「桃園電子町内会がドラエモンのどこでもドアとなり一人ひとりがお隣同士の感覚で楽しく面白い活用したいというステージに進化するよう取組んで参ります」には感銘します。
 つぎに「小串学区連合町内会」のギャラリーで紹介されている「トビハゼの顔」です。
 同じく、「ヤマトオサガニ」です、実にユニークで「これが地域のギャラリー作品だ」と時に覗いて見ます。
 また、小串学区の貴重な伝統行事が残され紹介されています。
 阿津町内子供会の「ゆうごろまんだら」と、岡山の奇祭りとも言われる「おぎよんさまの夏祭り」です。
 そして、廣幡八幡宮の秋祭りと神輿の各お旅所への巡行は市内で残されている数少ない伝統行事です。
 そして、お盆の時期に小串学区の各地で行われる盆踊りは、手踊り・おだ巻・手拭い・扇子の4通りがあり、「カッカラカッカカ」の口説きは太鼓と三味線の囃子に合わせ各地区により特色があるようです。
 常山口説きを一度見に行きましたが、あのリズムには日本人の心を揺さぶるものがあります。
 つぎに「甲浦学区連合町内会」飽浦稲荷宮・素盞鳴神社の秋祭りと郡総社宮の秋祭りです。
 このように地域の伝統文化を守り全国に紹介する。これこそ町内会サイトの果たす使命だと思います。
 いつまでも地域の民族文化を守り伝えていって欲しいと願います。
倉さん  この際、岡山市への提言ですが、このような行事文化遺産を「びでおらいぶらり」で紹介し、また、岡山駅西口に完成予定のデジタルミュージアムに映像として紹介し保存してゆくことを願いたいものです。
米さん
 岡山市の場合、今後は電子町内会としての機能を重視して行くのではないでしょうか。
 米倉としても「会員ページ」の充実と活用が望まれます。
米さん  米倉町内会は、家数260戸、人口660人で電子町内会の会員数は46名で電子町内会への加入率は18%です。
 岡山市の電子町内会も連合町内会15学区、単位町内会27町内が参加していますが加入率は単位町内会で20%前後のようです。また連合町内会に於いてはもっと低いのではないでしょうか。
 電子町内会としての機能を果たすにはかなりの期間と努力を要すると思われます。
米さん  電子町内会会員数も最近では伸び悩みとなっています。
 そして、主題である電子町内会としての「会員ページ」が盛り上りません。
倉さん  それが今後の大きな課題です。
 電子町内会システム操作講習会では、随分と盛り上がるのですが実践に反映されません。
倉さん  訪れたお客様への「最大限のおもてなし」を大切に、この思いに徹したいものです。
 固定的に訪れるお客様を如何に多くするかが、電子町内会のページにおいても基本ではないでしょうか。
米さん  ところで、倉さんお奨めのサイトを紹介ください。
倉さん  当サイトでは、「やすらぎの館」です、時の権力者が築いたお城より、棚田の一段一段には、山間の小さな貧しい村の、「何とかして自分たちも白い米を食べたい」と百姓の汗と涙が籠められています。あの風景には感動します。
 また、「米倉散策」のサイトは、プリントアウトして四季折々に家族で地域の歴史を辿りながら歩いて欲しいと思います。
 そして、インターネットの広場の「100人の村」です。
 全世界をインターネットで駆巡り、ベストセラーにも成りました。心に共感を与えるページです。
倉さん  サイト構成に当たっては、地域の古き歴史を語り、先人たちの苦労の中から今を見つめてほしい。
 古き地域の行事を語り、失われ行く日本の心の文化を学び子供たちに成長してほしい。
 地域の風土、風景、風習、風俗、風格、風味、風情の「風」の中から故郷を見直してほしい。
 時の流れの中で大切なものを置き忘れることなく、誠の地域の時代を願ったページ構成としています。  

 危機管理


米さん  事業者ならびに組織に個人情報保護法が17年4月より完全施行されます。
 個人情報とは、本人の名前、生年月日、住所、電話番号、会社・団体等における職位や所属、本人が判別できる画像、メールアドレス情報などです。
倉さん  会員のプライバシー保護には最善の注意を払ってきました、住所・年齢・電話番号、そして画像に関しては肖像権の侵害に配慮してきました。
倉さん  子供の行事画像は、肖像権の侵害よりも表情豊かに掲載してきましたが、先日、「悩める学校HP・・・・・子供の顔にボカシ、後ろ姿ばかり」の記事を見て、方針の修正を要するかと思っています。
 「大津市教育情報通信ネットワーク運用基準」では、子供の写真について「個人が特定できないように配慮する」「氏名・学年・組との同時掲載はしない」などと明記されています、また、千葉市教育委員会なども同様の規定を設けています。
米さん  米倉のページは、手と足しか写っていないと言う意見がありますが。
倉さん  会員ページでは「とぴっくす」に行事の写真を掲載し、グランドゴルフ等のスコアー表まで掲載しておりますが今のところ問題はありません。
 たしかに、「菜園歳時記」等では、手と足と後姿しかありません。お名前だけは載せていますが。
米さん  その名前も、公式サイトで削除した自治会ページがあるやに聞きましたが。
倉さん  そうなんです、「神奈川県金丸自治会ホームページ」の事務局便りに「月当番表、役員名簿、ブロック別会員名簿など全て削除しました。」と記されており、何か問題があったのかは不明です。
米さん  会員ページでは、「役員名簿」に各役員の氏名、電話番号、また、「ごみ収集」に月別当番氏名等を掲載していますが、会員のページにはこの範囲は認められるでしょう。
倉さん  写真を会員の方から応募頂く「デジカメ写真館」には応募要項に
 「肖像権・プライバシー権と安全について」を掲載して注意とお願いをしました。
米さん  「とぴっくす」を一般公開ページに掲載するか「会員ページ」に公開するか、随分と議論しましたが、結果として「会員ページ」にして良かったのではないでしょうか。
倉さん  私は、一般公開を主張しましたが、今思うと会員ページにして良かったと思います。行事報告画像等で写真掲載に悩むことが少なくなりました。
米さん  個人情報に関しては、お寺の件を思い出します。
倉さん  そうですね。ページ開設当初、お宝紹介で、お寺の仏像・掛け軸・額等の掲載を企画し製作が完了してアップする時点で「ちょっと待てよ」危機管理の面で不安を感じ中止した事がありました。
 そして、今年の夏お寺の本堂に賊が入り、お供えの現金等を持ち去り仏像・書画等に被害は無かったようですが、もし掲載していたら道義的責任を感じるところでした。
米さん  一貫して「個人は前に出さない」この思想は今後も通して行きましょう。
 個人が後ろに付くのはやむを得ないと思います。
倉さん  町内会は人と人との係りですから。
米さん  そお言えば当初「あなたの出番です」と言うページを開設し、疑問を醸し急遽「季節のたより」に変更した経緯があります。今もファイル名は「anata」で残っています。
倉さん  たしかに、インターネット情報発信には負の要因を多く抱えています。危機管理を甘く見ると言うのではありませんが、あまり気を使いすぎるとサイトの表現効果が薄らぎます。
米さん  そのバランスをどこに調整するかです。
倉さん  当初は、総会議事録とか評議員会議事録等の町内機密事項を会員ページ「とぴっくす」に掲載していましたが中止しました。
 本来なら、このような情報を会員に告知する手段としては最適の媒体ですが、会員ページと言えども安全性には疑問があります。
倉さん  一つ間違うと、岡山市の電子町内会運営自体に批判をあびることになりかねませんから。
米さん  不審者情報の取扱いに関しても結論が出ていませんが。
倉さん  確かな情報を把握しニュース報道の分野に立ち入るとサイト管理者の責任が重くなりすぎます。
 不審者の判断は難しく、地域警察署の「地域安全情報コーナー」との連携が図れれば理想だと思っています。
 当面の対応として「インターネットの広場」に各警察署の地域安全情報コーナーを紹介しました。

 Webサイト管理


米さん  サイト上で各市町村が開設している掲示板は、ずいぶんと荒れています。
 岡山市、倉敷市、高梁市共に見るのがいやになります。
 合併を控えている地区等では真剣な討議がなされている掲示板もあります。
倉さん  掲示板の管理者は大変です。削除する基準判断をどこにおくか。
 また、書き込みは夜間行われます。
米さん  電子町内会の運営する「e交流エリア」は会員登録制で飛躍した意見は出ないと思いますが、管理上留意する事項だと思います。
倉さん  当エリアでも判断に苦しむ書き込みが1件あり検討している段階で本人が削除してくれホットした場面がありました。
米さん  「e交流エリア」は今後電子町内会の機能として重視されて行きます。
倉さん  岡山市電子町内会の11月度の現状を見ると、42町内会の総アクセス件数は24,915回、1町内会平均593回アクセスとなっています。
 1,000件を超える町内会が4町内会もあります。
米さん  全電子町内会の会員数は2,255人ですが、e交流の書き込み件数は394件で、内訳は10件以上が9町内会、1件から9件が19町内会、0件が14町内会となっています。
 一概には言えませんが、e交流エリアのシステム運用に一考を要する部分があるのかも知れません。
 その中で田中野田町内会の103件は賞賛されます。
米さん  「e御意見エリア」に至っては、アンケート等への参加者が低調で運用上の課題です。
倉さん  活発な町内会のお話を聞き、参考にしたいと思います。
 しかし、岡山市電子町内会の実態が表面しか見えないところを危惧しています。
米さん  今ひとつは、継続は力なり、5年後10年後を見極めての後継者の育成です。
 最初の3年間は「伝えるものはなにか、守るものはなにか」これで良かったと思います。
 これから3年が大変です、米倉電子町内会ホームページの真価を問われる時期です。
倉さん  編集委員会も現実に機能しているのは3名です。
米さん  それから、最近気になっているのですが、サイト上で関連資料等へのリンク先が変更または削除されているページが多々見られます。更新と共にチェックを怠るとサイトの信頼性が薄らぎます。日ごろのこまめなメンテナスが欠かせません。
倉さん  各種団体のページは、役員さんで自主管理運営できる体制が出来ました。
 また、カレンダー等も担当者で積極的に管理されています。
 新年度は、編集委員会で「とぴっくす」の編集を手がけ、会員のページ全体は編集委員会で作成運営する体制を確立したいものです。
 これが、第二ステップへの踏み出しだと思います。
米さん  あせらず、止まらず、徐々に皆さんに親しまれる「米倉町内会ホームページ」を目指したいものです。
 どこの町内会も抱えている問題でしょうが、レールを引いておけば、これからの若い人たちは新しいセンスで取組むのではないでしょうか。
倉さん  それを願うのみです。

 まとめ


米さん
 この対談をWebサイトにUPしようと思います。
 電子町内会の隠れた部分も「町内会Webサイトの実態と課題」として紹介されても良いのではないですか。
米さん  様々な地域活動の中で「地域の絆」とは何でしょうか。
    
        (ロゴをクリックして見てください)
倉さん  地域の絆とは力を合わせて綱を引く背中に地域の絆があり、炭火を焚き汗を流して串を焼く手と手に地域の絆があり、夜間土嚢を築き堤防を守り沖合いを見つめる瞳に地域の絆がある。そして、夏の宵、トランペットの響きが地域の絆を広げるのだと思います。
米さん  米倉電子町内会も発足して3年になりますが、その間何かエピソードはないですか。
倉さん  昨年の夏休みに、小学生のお子さんを持つお母さんからこんなメールがありました。
 「小学生の女児を持つ主婦です、子供の地域探検で「わが町の歴史ページ」を拝見し、親子共々地域の様々な歴史と史跡を学ぶことが出来ました。
倉さん  山口県徳山市に嫁いでおられる62歳のKさんから、先日このようなメールがありました。
 「いつもホームページ拝見しております、「橋のある風景」を主人とあの橋だろう、この橋だろうと想像しながら懐かしく拝見しました。お正月には帰郷する予定です。」
倉さん  アメリカ・カルフォニアに留学するMさんからは、このようなメールもありました。
 「久々に米倉町内会サイトを拝見させてもらいました。毎日が忙しく頻繁に見る時間が無いのですが、サイトの発展ぶりに感動しました。
 渡米して、もうすぐ1年になる身分なので、サイトを通してこのように地元の情報を得ることができ大変感激しています。
 情報化社会ですね。その情報化社会にキープ・アップしている米倉を誇りに思います。」

 「デジカメ写真館」で紹介しています。
米さん  「インターネット米倉博物館」の「昔の道具」は小学生の教材として参考になると言う話もあります。現に「芳明小学校のホームページ」「学習に役立つリンク・芳明おすすめ」で「芳明学区の歴史がくわしくのっています。歴史博士になれますよ」と紹介されています。
 米倉のホームページは「やすらぎの館」以外は一切著作権を開放しています。「米倉博物館」「わが町の歴史」「米倉散策」「菜園歳時記」等は広く活用してほしいものです。
米さん  岡山市への提言になりますが、岡山駅西口に完成予定のデジタルミュージアムに市内各所に点在する民具・農具・漁具そした写真等をデジタル化して液晶大画面で紹介するコーナーを設けたら、これが誠のデシタルミュージアムではないでしょうか。
倉さん  エピソードとは「興味ある逸話」ですが、こんな裏話があります。
 菜園歳時記の編集で、秋に収穫した大豆を使って豆腐作りに挑戦しました。手順どおり進めましたが角になる豆腐が形にならず、やっと写真には写しましたが、後は崩して「がんも」になりました。ただし味は最高でした。
米さん  これから、町内会活動に明るいエピソードが生まれることを期待しましょう。
 石の上にも3年と言うことわざがあります。試行錯誤しながらなんとかここまで来ました。
倉さん  当初は「えらいことを引受けた」と後悔しましたが、最近では楽しくやっています。
 米さんも、ページ更新の時間帯を見ると深夜があります。
米さん  お互い、仕事を持ちながらサイト管理の重責を担うことは大変です。
倉さん  時間的には、かなりの負担になります、ボランティアだから出来るのだと思います。
 しかし、得るものも多くありました、年代を超えて、縦と横の関係ができてきました。
 地域で新しい人とのつながりができました。
 地域を見る目が変わり視野が広くなりました。
 広く深く地域の歴史を理解し心の故郷を再発見しました。
 そして、何よりも会社人間として長年過ごしてきただけに、お金では買えないものを得たような気がしています。
米さん  インフラ環境に恵まれていたことは幸いしたと思います。
 反面、サイトに重さを感じると言う批判もあります。近い将来はインフラ環境も整い光回線が常識となるのでしょうが検討を要する課題です。
倉さん  最近、検索で見ると全国各地の町内会・自治会等のページを多く見かけるようになりました。
 内容は区々ですがユニークな取り組みも多く参考になります。
 中で、東京大学 工学部 都市工学科 第38回 卒業生、武藤弘さんの卒業論文
 「町内会Webサイトの実態と課題」は一見の価値があります。
 課題を良く捉えておりサイト管理者ならびに岡山市の担当者にはお奨めのページです。
 この中で彼の論文の結論としている「町内会サイトのコンテンツが人を動かせるかどうかは未知数だが、地域の人々が一緒になって町内会サイトを作るという行為自体が「人を動かし」また「持続的な運営」にもつながるのである」と締め括っており「祇園山手町内会」のサイトは正にその範とすべきサイトだと言えます。
米さん  ページ作成の上で心がけてきたことは何ですか。
倉さん  ページ構成の上で、正しい情報の収集と発信です。
 図書館に随分と通いました。学生時代以来何十年ぶりかでした。
米さん  カウンター数に囚われず、内容の充実を図り、全国からお客様が訪れるページにしたいものです。 固定客が増えることが肝心です。
 最近の訪問者数は、月間500件前後です。これは平均訪問者数を少し下回る数字です。
倉さん  全国から訪れるお客さんのために、表紙には岡山城とか後楽園をPRしています。
 今では世界への発信も目に付きます、たとえば「岡山県鏡野町のホームページ」には、英語・フランス語・日本語の3ヶ国語で情報発信している例もあります。
 また、東京都町田市・忠生忠霊地区自治会も英語版のページで盆踊りを紹介しています。
米さん  ホームページサイト管理者として倉さんの課題は何ですか。
倉さん  私たちの世代、町内会とは、みんなで参加する町内会、向こう三軒両隣、回覧板を想像します。
 しかし、この機能は情報の流を上から下への一方通行でした。現代の町内会では、お互いが情報交換・意見のやり取りを支援できる組織・機能を備えなければなりません。
 たしかに地域におけるコミュニティの衰退が話題になります。しかし、近所付き合いは面倒だと敬遠する一方で、気楽に話し合える仲間が欲しいと言う両面を備えていると見受けます。
 そのような地域環境の中で、Webサイトが地域の人間関係を円滑にし、地域活動を活発にする素材としての機能を果たせないだろうかと「米倉町内会ホームページ」に取り組みました。
 しかし、Web環境は、知識・経済的事由等から情報の格差を生み、時として差別を生み、今までの人間関係を阻害する場合があることを懸念しています。
 Webサイトは、優れた機能を備えています、しかし、そこに光と陰、明と暗があることを認知しながら当たらなければならないと言うことを痛感しております。
米さん  ホームページの継続性の中で、その時々のデーターをCDに保存し継承して行きます。
 その時点の表紙ページをCDにプリントしカウンター数も表示されています。
 今では保存枚数も12枚になりました。今後も半年に1枚位はCDに経過を残してゆく予定です。
 これらのコンテンツは、地域の息吹を後世に伝えてゆく手段として有効で、従来の文字と異なり色褪せせず、紛失されず、歴史を積み重ねて行くことが出来ます。
 しかも低コストでこの街を紹介し歴史に止めて行きます。
 CDを開いて見ると、その時々の歴史の跡が伺えます。
米さん  最後に、倉さん今後の抱負は。
倉さん  電子町内会としての「会員ページ」の充実と会員以外の方への啓蒙と情報公開です。
 現在、会員ページは「とぴっくす」「ごみ処理」「各種団体」「各種役員名簿」の4サイトを独自に開設していますが、新しくサイトに米倉月間情報誌を開設し行事予定・出来事等をA4版1枚で紹介し、そのページを印刷して会員以外の方々に公開することです。
 情報誌をホームページに掲載するのではなく、会員以外の方にホームページから情報を発信する、これが電子町内会のあるべき姿だと思っています。
 URLを広く紹介することによって、将来が開けるのではないでしょうか。
 しかし、予算を要することであり今後の検討課題です。
倉さん  そして今ひとつは、米倉博物館の農機具館・漁具館・家具調度品館の完成です。
 第一次で、多くの方々の協力を得て現存する用具を収集し展示しましたが、まだ地区には多くの用具が存在すると思われます。これも10年後には消え去ってしまいます。
 仕事を退任し時間の余裕が出来たら是非ともデジタル化して完成させ後世に残したいサイトです。
倉さん  今ひとつは、「わが町の歴史」の「未来巻」の完成です。
 今日も米倉の新しい歴史が刻まれて行きます。
 歴史認識に基づき、夢と希望に満ちた未来であってほしいと祈り、小学生・中学生・高校生そして一般の方々の「未来の米倉はこんな街」を語り、米倉エッセーを語るページです。
 米倉の夢を描くこのページの完成を見たいと思っております。
米さん  今後の電子町内会ホームページのあり方に関しては、どのように思われますか。
倉さん  一番肝心なホームページ開設効果ですが、現実の結果として3年を経過しましたが町民の意識・行動・活動に残念ながら変化があったとは思えません。ホームページの価値観に疑問を持っています。
米さん  IT講習会では、延べ47名の方が受講され、それぞれ好評だったではないですか。
 当初に掲げた、守るものは何か、伝えるものは何かを新しい世代に開きましょう。
 このような活動は、長い視野に立って判断しないと真価を見誤ります。
倉さん  町内会活動と電子町内会活動が一体とならなければ効果は出ないと思います。
 ITをやっていると何か先進的なことをやっていると言う風潮がありましたが、もうその時代は終わりました、これからはその結果が求めらける時代だと思います。
 今を担うサイト管理者として税金の無駄遣い、一部の人の趣味の世界と言われないようにすることは慣用です。
米さん  いつの時代でも新しいことを興すには、生みの苦しみと悩みが伴うものです。
 将来において、きっと評価される時期があると確信して生みの楽しみを味わいましょうよ。
倉さん  うん・・・・
倉さん  最後に一言だけ言わせてください。
 この度、みんなの広場「季節のたより」「クリスマス会」が掲載されています。その中で昭和54年12月のクリスマス会の画像が同時紹介されこう語られています「今では、それぞれ父となり母となり我が子の成長を見守り、時にあの日に帰り想いを募らせています。また何時の日か、この子達が成長し、親となり米倉ホームページを飾ることを願っています。」この夢を託したいものです。
倉さん  これからもサイト管理に当たっては、米倉ホームページの理念を大切に、このページが全国に発信され、後世に残り、その人たちに恥じない心がけと、今を携わる誇りと責任を果たしたいと思っております。
 そして、この思想が次の世代に継承され「米倉電子町内会」の発展を願ってやみません。
倉さん  3年後、私が筆を置いた時、今一度「町内会Webサイトの実態と課題」の対談を行ってみたいものです。
米さん  長時間お疲れ様でした。
 なお、この対談の中で述べられた意見ならびに主張は、米倉電子町内会の実情を踏まえてのものであり、各々の町内会ならびに自治会の実情・体制等により、それぞれ異なる部分も多々あることをお断りしておきます。


平成16年12月23日
岡山市米倉電子町内会編集委員会
米さんと倉さんの対談