琴松庵
琴松庵琴松庵の看板
宗派:真言宗    御本尊:阿弥陀如来

室町時代の永享2年(1430年)3月創立。
鎮守として愛宕山地蔵大権現が祀られ、北之町の守り神様となっていた。
毎年8月23日の夜に「地蔵流し」という施餓鬼供養の灯篭流しが行われた。
初盆の家の人が、木版刷りの地蔵尊を「おんかみかわそわか」と唱えながら、
吉井川に流していた。昭和13年頃まで行われていた。
琴松庵は町の人々には「猫庵」とか「猫地蔵さん」などと呼ばれ、猫が病気したり、
行方不明になった時には祈願したり、死んだときには供養をして貰ったりしていた。
現在の庵は2005年に改築されました。
幕末の或る頃の庵主は求女と呼ぶ美人で、法名を妙指といい、明治11年
(1878年)に亡くなった。
この尼さんが、猫に由縁ある小説的な数奇な生涯を送った人である。
金岡に住んでいた求女という美女が、数奇の運命にほんろうされて行く途中に度々
「月」と呼ぶ雄の三毛猫に生命を助けられ、最後に、求女の父と知り合いだった義侠
心に富む米問屋藤屋の旦那に救われ、その屋敷内に庵を建てて貰いここに求女は
尼となって、愛猫「月」と共に穏やかにその生涯を送ったという。
                                     参考文献:西大寺町史  

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