山羽式蒸気自動車レプリカがやって来る
日本初の国産自動車が明治37年に岡山で誕生した。製作したのは山羽虎夫氏で依頼主は江並の住人だった。
明治37年5月7日に山羽氏の工場があった市内天瀬(現在の表町三丁目付近)から依頼主が待つ三蟠港までの道のりを試走した。
この度、岡山商科大学附属高校自動車科が山羽式自動車レプリカ(複製品で実寸の三分の二)を製作した記念に、同じ日に同じルートをトラックに載せてやってくるので、沿道もしくは三蟠角の平田釣具店で見学されてはいかがでしょう。
なお、クラシックカーやメグロのオートバイなどが伴走してくるそうです。
平田商店前で小休止するので撮影や質問も出来ます。特に当地には三蟠軽便鉄道機関車のレプリカ(実寸の三分の一)がありめったにない機会だと思いますので先生や生徒さんたちと交流出来ればいいですね。
商大附高から頂いたパンフに当日の詳しい案内がありますので目をとおしてください。
山羽虎夫(1874~1957)は明治4年に岡山市門田屋敷付近に生まれ、天瀬で電気機具修理などの町工場を営んでいた。江並の資産家森房造と楠健太郎の義兄弟は大阪の内国勧業博覧会で外国製蒸気自動車を見て乗り合いバスに転用しようと考え、腕のいいエンジニアと言われていた山羽氏に製作を頼んだ。彼は実際に神戸の自動車輸入代理店に通い構造を研究、全くの手探り状態からわずか7ヶ月で完成させた。これが国産自動車第一号となった。
岡山城のお堀端南側に山羽氏の偉業を顕彰した銅像がたっているが、岡山市民会館が表町三丁目に移転新築されるに合わせ銅像も工場跡地付近に移設されるようです。
文責 萩原正彦