岡山市保存樹 樹勢調査および診断結果は次の通りです
1. 場所 岡山市原 956
2. 所有者 若宮八幡宮
3. 樹種 スギ(学名 Cryptomeria Japonica)
4. 寸法 樹高 22m
目通 2.6m 枝張 9m
5. 推定樹齢 約250年以上
総合診断
周辺環境の影響
○ 山すそ付近に生えているため、保湿性はよい。
○ 風の影響は、東西方向の場合受けやすい。
○ 周辺にツバキが植栽されている。また、社もあり発根のスペースが制限されている。
○ 木と建物の間が通路となっていて、表面の土壌高度は中山式で25あり
踏圧がかかっている。
根系・根元周辺の状況
○ 周辺に立ち入り防止柵などはなく、自由に往来できる状態。
○ 北側2m付近に石垣と水路があり、南側3m付近にも石垣があるので、
その先への発根は困難と思われる。
○ 東側に根が伸長していくスペースがあり、根株の状態から判断して、
主に東に主要な根があると思われる。
大枝・幹の状況
○ 幹は南側に10度傾いている。
○ 幹の成長量は、南側でよく、北側がやや劣っている。
○ 太枝の張り出し角度は水平〜やや上向きなので成長量は普通だが、
南側の枝が強いので、バランスに問題がある。
○ 枝元(カラー)の栄養状態はやや良。
枝葉の状況
○ 着葉量は普通。
○ 枯損枝については目立たない。
○ 結実量は中程度。
総合判定
○ 都市近郊のスギとしては、良い状態。
○ 根元周辺の環境は問題があるので、立ち入り防止処置または通行区分の
明確化を行う事が望ましい。
○ 現在の樹勢をより長く維持するために、早期にエアレーション
活力剤の投与、表層土の改良を行う事が望ましい。
○ 将来的には、建物と接近しているので、倒木防止処置が必要となってくる。
私たちの宝物 若宮の大杉を守り育てて行きましょう
想像したとおりの診断結果でした。およそ800年前に創建された若宮八幡宮です。
お宮の歴史と比べればこの大杉はまだまだ若いものです。
先人が大切にはぐくみ育ててきた私たちの宝です。
原の氏神様「若宮八幡宮」の鎮守の森でこの地をそして人々をやさしく見つめ、
護ってきてくれました。
原の歴史、人物往来、出来事、原のことならなんでも知っています。
スギの寿命は条件さえ揃えば千年もそれ以上もあります。
若宮の大杉が、屋久島の古代杉のようにいつまでも元気でいてくれるよう私たちも
努力し次の世代へより良い状態で渡したいと思います。
町内会では、今回の診断結果に沿った対策を実施したいと思っています。
皆様のアイディアとご奉仕を期待しております。
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