2008/3/3 |
『岡山市教育委員会の足守地区における新しい教育の考え方』
説明会要旨 平成19年11月〜12月
高田小学校区説明会 |
|
---|---|
1.『岡山市教育委員会の足守地区における新しい教育の考え方』 | |
・新しい小中一貫の教育がしたい。 ・人数の適正化を行いたい。 ・中1ギャップを改善したい。 |
一体型、隣接型、連携型の3タイプがある。一番効果が上がりやすいのは一体型である。 今の人数は少なすぎる、あるいは今後少なすぎる状況になると考えられるので、その改善を図りたい。 中学校の先生が小学校の授業を教え、また小学校の先生が中学校の授業を教えることにより、不登校や学力差の増大する中1をスムースに迎えさせたい。 |
2.協議内容 | |
■□地域住民□■ ・小中一貫教育のメリットばかりが語られている。デメリットは何か。 ・小学校は地域の要、絶対に守るべきである。 ・今のままでは少人数で学校が成り立たない。統合は仕方ない。 ・地域住民が、この地区の活性化に取り組まなければならない。 ・今回の話は、教育のことだけでは済まされない。地域のことを考える必要がある。 ・教育はどんな形をとるかだけではなく、教える教員の資質にも左右される。 ・小さい子供を持った保護者の意見も聞いて欲しい。この先、現状よりももっと児童数の減った高田小に我が子を入学させるのは不安である。新しい教育に期待したい。新しい学校が、自分の子供の母校になっても良いと考えている。前向きに話し合って欲しい。そして、現実を見据えた話をして欲しい。 ・「統合か存続か、二つに一つ」ではなく、その間にある沢山の可能性を探りたい。 ・高田の子どもは将来必ず良い人になるだろう。しかし、このままでは、もまれて生きていく力強さ、たくましさの育ちに疑問が残る。 ・例え合併したとしても、今の状況が進めば中学校が1学年1クラスとなってしまう。既に現状の中学校2年生は1クラスである。1学年1クラスとは、中学校が足守から無くなってしまうことである。従って、この問題は教育のことだけで無く、地域の皆が力を合わせ、しっかり考える必要がある。今後は市教委だけでなく、岡山市の他の関連部署とも話をしていきたい。 |
|
◆◇市教委◇◆ ・小中の一貫教育について、既に行っている現場の意見として、学習面についてのマイナスは無いが、小学校と中学校の先生の意識の違いからくる、教え方のとまどいが大きいということが言われている。 ・岡山市は今後岡山市全体で、小中の一貫教育を進めていきたい。 ・足守全体の教育を考えたい。 ・小中の一貫教育には、一体型、隣接型、連携型の3つの形がある。足守地区において連携型も出来ると考えるが、予算の問題はある。 |
大井小学校区説明会 日 時:平成19年11月12日(月)19:00〜 場 所:老人憩の家 出席者:岡山市:教育委員会教育企画総務課3名 住 民:約30名(大井地区:約10名、他地区:約20名) |
|
---|---|
1.協議内容 ・学校存続意見が大半であった。 ・多様な意見を出せる雰囲気ではなかった。 ・大井地区住民の参加があまりに少なかった。 |
福谷小学校区説明会 日 時:平成19年11月20日(火)19:00〜 場 所:福谷小学校図書館 出席者:岡山市:教育委員会教育企画総務課3名 住 民:約45名(福谷地区:約30名、他地区:約15名) |
|
---|---|
1.協議内容 | |
■□地域住民□■ ・9年間同じメンバーで教育を受けるということは、いじめなどの問題が起きた際、子供の逃げ場がなくなる。市教委はもっと小中一貫教育の悪い点を教えて欲しい。 ・この福谷では、地域の中で子供達のために多くの取り組みを行っている。市教委が言う新しい教育の提案には、そのような地域の教育力が置き去りにされていると感ずる。 ・小中一貫の教育プログラムの説明は結構だ。プログラムについては市教委や先生方でしっかり考えて。我々に教育プログラムのことは解らない。また、中一ギャップについても、そのことが一概に悪いとは言えない。我が子についても、周囲のフォローで結果オーライになったことは多い。 ・学校が無くなったほうが良いと考える人は誰もいないと思う。岡山市の東の方でも、小中一貫の教育の話があると聞いた。小中が離れていても、小中一貫した教育ができるプログラムを作って欲しい。福谷小学校に福谷中学校を作って一貫校となるのであれば話は別である。 ・これから子供が小学校に入る。でも、1クラス2〜3人では入学させるのも不安である。人数が多い少ないでどのように違うのかという話を聞かせて欲しい。 ・このままでは限界集落まっしぐら。市教委だけではなく、行政とも話をしていきたい。 ・本日のこの会に参加する人数(特にPTA)が少ないのが、非常に残念である。これでは何回話し合っても話は進まない。地域の中で、もっと多数参加での話し合いの場が必要である。 ・市教委からの提案は納得できない。小さな子供と中学生が一緒に上手くいく様に思えない。今後もっと多くの人の参加で、この話を深めていきたい。また、地域の活性化を真剣に考えている。福谷の団結は非常に強い。今の行政は厳しい。要望しても、何もしてくれない。通学路の草も刈ってくれない。今の私には、福谷小学校や幼稚園がなくなることは、全く考えられない。 |
|
◆◇市教委◇◆ ・小中一貫教育は、中学校に入学する喜びは減るが、逆に不安が少なくなる。人数の適正化が出来れば、いじめにはクラス変えで対応できる。 ・小人数だと、子供の序列化が進み、人間関係が固定化しやすい。 ・小中の一貫教育について、既に行っている現場の意見として、子供の教育についてのマイナス面は無いが、小学校と中学校の先生の意識の違いが大きいということが言われている。 ・人数の適正化と言う事で、統合を提案しに来た訳ではない。 ・小中一貫教育は、平成11年に文科省から出てきた。その特区を用いて取り組みが始まった。 ・小中の一貫教育には、一体型、隣接型、連携型の3つの形があるが、足守地区においてどの形にするのか決めた訳ではない。4小学校が1校になった場合、現状の校舎は小さくてどこも使えない。 |
足守小学校区説明会 日 時:平成19年12月2日(日)14:00〜 場 所:足守小学校体育館 出席者:岡山市:教育委員会教育企画総務課3名 住 民:約120名(足守学区約105名、他地区約15名) |
|
---|---|
■□地域住民□■ ・小中一貫にすることで、本当に中1ギャップは埋まるのか。 ・小中一貫と統廃合はどういう関係か。 ・小学校が無くなって、子どもが増えた試しはない。 ・子供達へのダメージは考えていないのか。統廃合により、子供達の生活は大きく変化する。デメリットはないと言うが、これらをしっかり検証した上で 話を進めて行くべきであろう。 ・小中一貫教育により、教員の負担が増えて、肝心の子どもを十分に見ることができるのか。教員の配置はどうするのか。 ・もっとお母さん方の意見を聞きたい。また、考える会は今後お母さんの委員を増やして欲しい。 ・今の子供は成長が早いのかもしれないが、心はそうでもない。教科担任制をとることによって、逆にいじめなどが増えることが不安である。心の育ちを大切に考えて欲しい。 ・一体型の小中一貫校では、9年間同じメンバーになってしまう。私の子供は障害があり特別支援クラスで勉強しているが、先生が減ることが心配である。 ・岩手県宮古市では、4小学校での週1回の合同授業を取り入れることにより、少人数の対策を行っているところもある。足守でも同様なことを考えたり、地域振興も考えて地域の核を失わないようにして欲しい。 |
|
◆◇市教委◇◆ ・中1ギャップの問題点として、中学校1年生でいじめや不登校、暴力が急に増えることが挙げられる。今までに約100の自治体で小中一貫教育が行われているが、一貫教育によりその問題が緩和されている。また、学校での勉強について行ける子と行けない子のギャップも中学校1年生で大きくなる。小学校の時から中学校の教師が連続してみる、大勢の目で見守ることで、その対策の効果があると考えている。 ・教育長は岡山市全体において小中一貫の教育を行うと言っている。したがって、岡山市として9年間の一貫したカリキュラムを作っていこうとしている。 ・我々は人数の適正化を行いたい。地域との話をした上で、人数の適正化の観点から具体的方向性を示したい。 ・小中一貫教育について、学びの連続にデメリットは無いが、中学入学時の喜びが薄くなる。また、教師の小中兼務負担がデメリットとなる。しかし、教師の負担増とは小中の文化に違いによるもので、仕事が増えるということではない。また、仮に問題があれば、加配ということで教師を増やすことも出来る(配置は市の裁量で行う)。また小中一貫教育という長期的な計画を組むことにより、逆に教師が楽になる面もある。 ・小中一貫教育に学びのデメリットは無いが、統合にはメリットとデメリットが有ると認識している。新たな課題については、様々に準備していく。 ・特別支援クラスの対応は、これから考えなければならない事である。一貫教育とは分けて考えて行きたい。 ・岩手県宮古市の4小学校合同授業は、文科省の研究開発で行われており、3年限定である。この事例は学校同士が約20qも離れており、往復2時間の授業時間を削っての移動となっている。また、授業の進度を4校が合わせる必要があり負担が大きい為、岡山市では同様なことは考えていない。地域の振興も理解できるが、今の少人数は地域振興の結果を待ってからという状況に無いと考えている。教育委員会は、教育を提供するために考えている。学年が1人や2人ではやはり問題である。 ・幼稚園についても、人数の適正化の提案をしたい。 ・小中一貫教育の場合、一体型では通学バスが出るが、連携型ではそうはならない。 ・中学校の適正規模とは12学級である。足守中学校は岡山市内で一番小さい。このまま生徒が減り全校で3学級になれば、9人必要な教科担任が配属されない。しかし、小中一貫なら9クラス(小学校6、中学校3)以上となるので、9人の教科担任が維持できると考える。 ・仮に統合が決定しても、その実施は最短で2年後である。 |
(C)2008 ふくたにネット All rights reserved. |