津倉古墳の発掘見学会(ESD主催)
投稿日:2018年3月18日
今年も岡山大学考古学研究室の「津倉古墳の発掘調査(2/26~3/25)」が行なわれており、3月17日(土)にESD主催の見学会を開催しました。今年が最後の発掘調査になるとの連絡を光本順教授からいただき、津倉に纏わる自慢の遺跡を一目見ようと町内の皆様ご一緒に参加しました。見学会の前日、山陽新聞に“津倉古墳から青銅鏡出土!“の記事が掲載されたこともあって、皆様は「1700年前の遺物はどのようなものか?」と逸る心を抑えての現場訪問となりました。
(現場で調査概要説明)
現場では、まず試掘(トレンチ)の場所、目的、成果の概要を光本順教授から説明されました。今回が最終発掘調査となるだろうが、「貴重な資料となる遺物も少ないながら発見されたので今後は、津倉古墳のもつ社会像や古墳時代前期の吉備の政治動向について分析したい。」と解説がありました。
その後、岡山大学・発掘担当の学生から各試掘場所(第3、5、9、10トレンチ)での詳細情報を説明してもらいました。
1、第3、5トレンチ(2つの石室)見学
・第5トレンチから「青銅鏡」「鉄製の剣」を発見。朱色顔料の確認。また、昨年に「完形の壺形土器」が出土。これらの発見から大和王権との強い結びつきをうかがわせるという。石室に香川の安山岩(庵治石)の高級品が使用されていることも、海運勢力を感じさせる被葬者と思われる。
発掘現場を目の前にして、“静かに古代に想いを馳せれば、ロマンいっぱいのひと時“でした!
2・第9トレンチ(前方後方墳のくびれ部分)見学
・ここでは、山形土地を削って原型を造り、その上に古墳形成の盛り土をする古墳の造り方および古墳全体の高低差について解説あり。
3.第10トレンチ(古墳の前方で入口周辺)
・この位置にある小古墳について解説あり。しかし、現況は不明瞭な試掘状態で説明を聞いても理解できなかった。
(注)津倉町集会所に「津倉古墳の発掘調査概要(岡山大学考古学研究室 発行)」を常備しますので、興味のある方はご覧ください。
参加者記念撮影(中田昭久 氏)