プロフィール  阿哲郡哲西町出身、岡山市下中野(木村)在住
 元岡山市立小学校長。 元岡山市立公民館長、
 1995年春 春山流(しゅんざんりゅう)面打ち師範。 
 号「雄水」
    (掲載=04/6/26)

  心和む表情のお坊さん    神楽面に囲まれて     少女像  

 津村さんは満14歳で兵隊に行き終戦後 昭和27年から教職の道に、定年退職後は公民館
 長として4年間ボランティア活動の推進をする中で 自分も何か郷土のために尽くしたいとの
 思いがあり 幼い頃から身近にあり、大好きだった備中神楽のお面を作る事を 64歳で始め
 られました。最初の作品はお多福。師範の先生はその第一作をみてビックリされたそうです。
 やはり神楽の盛んな地域出身ということで お面の違いを熟知していて、歴史背景も踏まえ
 た上で創作される為、他の人が真似できない作品が生まれてくるのではないでしょうか!!
 
面彫りを始めて2ヶ月後(H06.12)に芳田公民館長から作品展をとの依頼があったそうです。
 現在 お面の粗彫りは約1日、仕上げに2日かかるそうです。完成作品は数百点に上り、期間
 としては約10年なので 誰にも真似のできないスピードです。自宅すぐ横には 工房も
建てて
 しまいました。「一本の木から 形あるものを彫るのに魅力を感じます。木の中からどんな顔が
 出てくるか楽しみでしかたない。」と語る津村さんに 各方面からたくさんの賛辞と期待が寄せ
 られています。


 玄関を入ると 思わず目を見張る見事な作品
 がズラーリ!!さながら 神楽面の展示館の
 ようです。 津村さんの両脇におかれている
 のは吉備津彦神社から依頼されて作成中の
 獅子頭です。小づちは振ると鈴の音が・・・・
 お面のヒゲは 馬のシッポの毛を使っている
 そうです。
 

 

 3丁目劇場では、毎月第1日曜日に 津村さんによる神楽面の実演及び神楽講座生の
 「備中神楽シアター」が行われています。各地での実演講演会・作品展示会など依頼され
 た行事に関わりつつ、神楽社・個人からの注文をこなす日々は、国の重要無形民俗文化
 財に指定された「備中神楽」の発展に貢献できる喜びで 忙しさも苦にならないそうです。
 小学校の専門は理科だったという津村さん、その才能を開花させ 更なる挑戦は続くこと
 でしょう! 私たちもこれを機に 一度神楽を観てみるというのはいかがでしょう。


お手本用のお面が
壁にずらりと・・・・
工房内部
粗彫りのお面、一日
で彫り上げるそうです

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