今週の「つぐらの顔」は、・・・
                    
一閑亭という茶室を構えて
                
茶道教室で活躍中の小槙宗敏さんです。
 茶道と言えば昔は、中流家庭の女子の殆どが習い事のひとつとしていた。 これは、お茶を点てることを習うのではなく
 日本古来の「作法」が挨拶から始まって手紙(巻紙)、着物着付け、料理など一通りの「大人の女性」としてのしつけが
 出来たからであろう。親としては、最低限の「しつけ」を娘に身につけさせておきたいとの思いだったろうか・・・。
 
 
私が茶道に興味をもったのは、親から勧められた訳ではなく、小学生ころ祖父に連れられて茶道教室に行ったことある。
 この時、風変わりな一連のお点前に興味をもった。この頃、近所で小学生に教える教室もなかったので、大きくなったら
 絶対にやろうと決めていました
・・・・・と小槇さん。

 しかし、意外にも茶道の道に入ったのは主人の転勤で岡山移住した20歳代半ば。その後は、近所の著名な先生に恵ま
 れたこともあって、仕事から帰ると一目散に教室通いだったという。以降35年経った今でも毎週、大先生の教えを乞う。
 茶道とは、それほど奥の深いもので、これからも日々鍛錬の繰り返しですと・
・・・・大きな瞳を輝かせる小槇さん。
 

  

小槇宗敏さん   と  一閑亭(裏千家) 
      津倉町内会 3班16組在住
小槇さんに伺いました
(座右の銘はないが・・・日頃から心がけていること)  
  いつもポジティブに、明るく生きる・・・過去を引きずらない
  欲しいモノは追い求め続ける・・・道元の悟り(いつか手に入る)
                  

活動略歴)  
 昭和50年初め  茶道教室に通い始める。
  (始めた理由) 
小学生の頃から習いたいと思っていた事が
            家族の協力で可能になった。


 昭和60年頃   茶道で著名な先生に出会ったことで、更に
            上を目指したいと思った。
  (教室開講した理由) 
一生懸命修業しているうちに、友人
            から教えてほしいと言われた。同じやるなら
            自分を追い込んで更に頑張ろうと考えた。

 平成15年     茶室を建設し、茶道教室を始める
                    

小槇さんにインタビュー
 
 茶道の楽しさを教えて下さい?
・茶道には、上には上という「点前」があり、いくら修練を積ん
 でもこれで終わりがない。今より上を目指す楽しさ。
・美味しい和菓子と抹茶もさることながら、茶碗や茶入れ、
 水指など
歴史を語る古品を見たり、触ったりできる。
・普段ならお付き合いする事のない諸々の方と茶道を通じて
 友人になれることで、
新しい発見がある。

 茶道教室から見えるモノは?
・その人の性格、生活態度、モノの考え方など色々見える中
 で、仕事や生活などの悩みのある生徒へは適宜、私なりの
 
アドバイスをすることも茶道教授の仕事と考えています。
・茶道経歴を積んだ人は、日本的な礼儀作法、段取りの良さ
 や日程繰りの巧さなど
「つぼを外さない」行動になる。
 ただ、礼儀作法は先生から教わるモノだけでなく、生徒個人
 が考えたり、学ぶべきものもあり
人としての成長度が見える。

小槇さんにインタビュー


 好奇心の強い人だと伺いましたが?
   ・興味津々で色々な事に挑戦しましたが、茶道以外は
    位置づけが異なるので、中途半端です。
    中でも歌うことが好きなので、10年以上は
「第九を
    歌う会
」で各地を回り、東京武道館、大阪城ホール
    などへ行ったことも。

   ・茶道に関連するものでは、
お仕服(器に着せる袋)
    
教室の姫路に10年近く通っている。また、茶杓作り
    にも数年励んでいる。

   ・他の楽しみで和琴、布花、陶芸も・・・

お炭手前に見入る社中

3月の修練だけは、「釣り釜」という変わった風景

本来、お茶は武士のものというが男性も格好良い

亭主と正客の問答の稽古には、熱がこもる

 茶道と言えば、今時
肩ぐるしい感じ着物を着た暇なおばさんのイメージがあるかも知れませんが、私の教室に通う生徒は
 多くがキャリアウーマンです。忙しい仕事の合間を縫って茶道教室に行くという人が殆どです。要は、お茶の好きな人が生活
 の一部に組み込んで楽しんでいるという感じです。事実、夜遅くまで楽しい話声も聞こえる。夜11時頃まで頑張る男性生徒
 も同じ感覚ではないでしょうか。

 
私は、言い換えれば「お茶の寺子屋」という感覚で、既成概念なく誰でも楽しく茶道に親しんでもらえれば良いと考えています。
 この楽しさを多くの人に知ってもらうためには、特定階層の人しか通えない教室でなく、茶道をやりたいというサラリーマンや会社
 経営者等あらゆる階層の人が夜間通える教室を開く必要があると思います。また、これからは子ども達にも楽しく習える茶道
 を探究していきたい。さっそく3歳の孫にも道具一式を購入しました。
・・・・・とおっしゃる小槇宗敏さんの瞳が微笑んだ。

 (これからの活動方向を伺った)

 茶道界でも会員は減少の一途ですが、要因は女性の職業に
 あると思います。でも、お茶の好きな人も大勢います。その為
 には、生徒を受け入れる側(教室)が働きながら習える配慮
 をしてあげなければならないと考えています。

 現在、自宅茶室で稽古をする時は、公平に稽古時間がとれる
 ように、曜日で人数を割り振り、また入室時間は個人の都合に
 合わせた「予約体制」をとっています。

 
仕事が予定外に遅くなって、疲れて来る生徒もいますが、体調
 とも相談しながら成るべくリフレッシュ出来るよう努めています。
                ・・・と爽やかにおっしゃる小槇さん。


 ※最近、内孫に女の子が誕生したことで、出来れば後継者に
 なってほしい・・・・と本人(孫)ではなく母親に承諾をとったとか?

 
若い生徒たちに、習い事を続けてもらい伝統芸を継承してもらう
 ためには、どの業界の先生も苦労があるようですね!

 

 
1月の初釜は「一年の計は・・・」で緊張のひと時!

 小槇さんのこだわり


 
1.私が生徒に伝える言葉には、次のこだわりがある。
   ・途中で辞めないこと。結婚、出産などで一時休むのは
    OKだが、仕事が理由で休むことは避けなさい。工夫
    すれば時間は取れるはず。先生も協力する。

   ・結婚して先生は変わっても続けなさい。また、茶道教室
    ぐらい通わせてくれない器の小さい男と結婚するな!

   ・茶道の先生は、大勢おられます。だから私の指導方針と
    合わない人は、何時でも辞めて下さい。 一人の生徒に
    合わすことはしない。

   ・しばらく続けたら、自分の目標を持ちなさい。道具が
    欲しいひとは積立貯金をしなさい。


 2.教室では、思いつく限り手を抜かない。
   ・電気釜は、絶対に使用しない。予め決められた服装は
    絶対に守ること。
   ・茶室の清掃は他人にやらせない。掃除機も使わない。
   ・生徒が公平に修練出来るように、修練計画に沿って
    授業を進める。

 ※興味のある方は、下記の茶道教室へ連絡してみて下さい
     
Tel 090-8608-1979

  
先生としてうれしいこと・・・生徒が成長して許状をとってくれること
以下は、外部教室の紹介です・・・・・・企業教育や保育園児教育、町内の文化経室にも参画する。

保育園でも茶道教育を取入れる

企業では、社員教育に最適という経営者は多い
民生委員の高橋直美さんのご尽力で今年度から「文化教室」が開講されました。町内近所付き合いが希薄になっている昨今、趣味を通じて
老若男女が憩い、コミュニケーションが図られることは喜ばしいことです。      
私たちも及ばずながら協力したい・・・・・・・と語る小槇さん

月1回の文化教室への参加者

10月の津倉町内会「お月見茶会」には、多数の人が参加

                                                       
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