今週の「つぐらの顔」は、・・・ 華道界の重鎮として生け花の発展に 活躍中の専敬流 岡 昭子さんです。 |
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岡さんは、特に華道が好きで、この道を選んだということではなく、物心ついた時には父親が華道界の役員として活躍 していたことから、子供の頃から自然に花に親しむようになったという。父親は児島の繊維工場など多くの生徒をもって いたり、自宅でも生徒の出這入りの多い教室を開き、華道関係の諸活動に没頭していたという。その背中の大きさは 自分が成長するに従って知ることとなり、偉大さは次第にプレッシャーになって嫌になったこともあったという。 それでも、父親の後継者になるという命題に応えるため、一生懸命頑張った。家族の手助け、応援もあって次第に資格 を格上げしていき、昭和49年には父の生徒をも引継で活動、ついに最高位の「総華督」という資格を得た。 幼少の頃から華道界に身をおく者として最高位資格は「うれしい」と同時に「責任の重さ」を感じる・・・とおっしゃる穏やかな 岡昭子さん顔がグット引き締まった。 第60回岡山市のいけばな展が葦川会館で開かれると聞き、岡さんの作品を拝見するため展示会場を訪ねた。 |
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岡 昭子(てるこ)さん |
津倉町内会 3班16組在住 岡さんに伺いました (座右の銘) なせばなる、なさねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり ※上杉鷹山(米沢藩主)の名言といわれるが、 尊敬する彫刻家の平櫛田中が好んだことから 自然に好きになったという・・・努力家の岡さんらしい |
(活動略歴) 昭和30年代 父親の指導で専敬流華道を始める 昭和49年 父の死去により、弟子を引き継いで自宅 教室活動を始める その後、教室の拡充を図り、現在に至る 作風の変化 花の生け方形式として、立華、生花は基本 であるが、現代では自由華という形式で基本 型をアレンジしたものに挑戦している |
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岡山緑化フェアーへの出展作品・・・自由花 (花材)晒しキウィのつる、ブルーファンタジア、クレマチス |
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生花・・・(花材)蘇鉄、百日草 百日草を後ろに添えてみました。 |
アガパレサスの生花・・・この花は葉組物と言って、葉の枚数を 決められた通りに組みます。 花とのバランスが大切です。 |
(これからの活動方向を伺った) 華道に限らず、日本古来の伝統芸は趣味の多様化に より、生徒の減少傾向にある。特に若い人にもっと関心 を持ってもらえる環境づくりが必要です。 ついては、師範と生徒という関係でなくとも、花の持つ味 を自由に表現する技に関心を持ち、そして日常生活の 中に活かしてもらえる自然な関係が重要でしょう。 私たち師範グループは、技の向上と同時に、こういった 伝統芸の普及維持に努めたいと思っています。 ・・・とおっしゃる岡さん |
自由花・・・(花材)ギガンジューム、アリストロメリア、ソリガスター |
岡さんにインタビュー ある時、津島学区の小学校で5〜6年生に遊びで教えた ことがあった。カップラーメンの空と水を浸すオアシスを 用意し、自由華という花の活け方を指導したが、子供たち の行動が生き生きと輝いて見えた。こういう関心のある 時期に自然と楽しむ環境づくりが必要だと思った。 津倉町集会所が出来たことで、いつか子供たちに教える 機会があったら良いと考えている。花は野に咲く花でも構 わないし、とにかく楽しめれば良い。 |
上記の花材は、どれもすぐ手に入る花ばかりです。 一輪でもコップに生けて、食卓の上に飾ると明るく なりますよ! 花は優しい気持ちにさせてくれます・・・・・・と岡さん |
華道界の岡山二大イベント・・・・・春の「岡山県いけばな展」と秋の「岡山市いけばな展」 高島屋で開催された「専敬流のいけばな展」も覘いて来ました! |
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岡山は専敬流の人が多いという |
総華督の岡さんの作品 |
受付で来場者をもてなす岡さん(左側) |
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12もの流派が出品し、華やかな会場 |
異彩を放つ岡さんの作品 |
岡さんの弟子もたくさん出展とか・・・ |