第7回 竜之口サイエンスラボ |
電気が見えるって本当? 〜空中に浮かぶ電気クラゲ〜 |
平成27年12月25日 於竜之口小学校 |
指導 佐藤 |
電気を見ようとの思いが実現するかな?
実際に動くのは電子(素粒子のなかま)である。電子が動いて何かが変わったことは、観察することで簡単に実感できる。電子が動いて電荷(+や−の電気)が貯まった状態(静電気)を観察しよう。 |
違った物質をこすり合わせると摩擦で電荷が生れる。これは、物質(原子)の種類によって電子のはがれやすさが違うので、図4の帯電率の順序にしたがって、+側のものから−側のものへ電子が移って電荷のバランスが+や−に片寄った状態になるからである。電子が流れにくい物質(絶縁体)では、電荷はしばらく貯まったままになるが、電子が流れやすい金属では、ライデン瓶の実験のような工夫をしないと電荷は貯められない。 |
図1 電気の性質 | 図2 摩擦電気 |
図3 摩擦電気の起きるわけ | 図4 電気の帯びやすさ(帯電列) |
いろんな材料の毛糸を、毛皮や木綿やポリエステルなどの布でこすると毛糸に+やーの電気が貯まる(帯電する)。 |
図5 異種の電気は引き合う | 図6 同種の電気は反発する |
図7 異種の電気を作るモデルケース | 図8 反発するときの説明図 |
羊毛の布でこすった塩化ビニール(塩ビ)のパイプは−の電気を貯めている。この帯電したパイプには紙やアルミ箔などの小片が飛びついてくる。これは、帯電したパイプが近づくと、物体の中でパイプに近い部分には+の電気が引き寄せられ、−の電気は遠い部分に押しのけられ、塩ビの−と物体の+の部分がひき合うことで起こる現象である。 |
図9 エンビに吸い寄せられた紙 | 図10 帯電した塩ビのパイプが近づいたときの、電気の片寄り・・・反対の電荷を何かで逃がすとエンビの反対の電荷だけを貯めることができる。 |
荷作り用のPP(ポリプロピレン)テープを10cm位に切り、片方の端を熱で固めた状態で、細かい糸に分けて−に帯電させておく(帯電クラゲ)。一方で、塩ビのパイプを−に帯電させ、このパイプを使って帯電クラゲを下から追いかけると、クラゲは空中に浮いたように留まる。 |
図11 電気クラゲがエンビの電荷に反撥されて空中に浮いている | 図12 図11の説明図 |
静電気が原因の変わった現象・・・・・自然界の雷と流水の湾曲 |
図13 雷も電気が通った跡を見せてくれる。 | 図14 エンビの棒を帯電し、水道からの流水の近づけると湾曲する。 |
図15のようなライデン瓶を作り、帯電した塩ビのパイプから電気を貯める。この状態で内と外のアルミ箔うに触れると感電してびっくりする。自動車で取っ手に触るときとや、衣服を脱ぐときなどビィビィーと来たりするときには光が見え、相手との間で電荷の移動が起こると飛び上がるほど驚かされる。電圧は高いけど電気量は普通あまり多くないので命には別状ないようです。だけど給油所などでガソリンのガスが漂っているところなどでは小さな火花でもガスに火がつくので十分な注意を払うようにしてください。 |
図15 ライデン瓶 | 図16 ライデン瓶への帯電 |