心を温めるゴミステーションの花
ゴミステーション写真1
 田中野田町内には、花のあるゴミステーションが2ヶ所ある。バス停前の3組のゴミステーションと9組のゴミステーションである。
 どちらも花を飾りだして10年の月日を重ねている。ここではこの2つのゴミステーションを紹介して
みたい。
 利用の仕方によっては、ともすると汚くなり、あまり近くてもいけないし、遠くてもいけない。何かにつけて敬遠されがちなのがごみステーションである。
 我が町内も例にたがわず、時ならぬ時にごみを出したり、出してはいけないごみを出す人も後を絶たない。車から投げ込む悪質者もいる。又屋根も扉もないごみステーションには、犬や猫、カラス等の食い散らしもある。
 利用者が輪番で管理、清掃に当たっているが、なかなか思うようにいかないのが現実の姿である。
 そうした現状の中で、我が町内では、道行く人々の心を和ませ、明るく住みよい環境をつくるために、助け合う町、きれいな町、楽しい町をテーマとして、まちづくりを進めてきた。その達成のためにきれいな町作りの一環として考えられたのがごみステーションの花壇である。
 バス停前のごみステーションの花は、道を行く人、バス停でバスを待つ人、ごみステーションを利用する人々の心に、安らぎと温かさをもたらすものでありたいという願いが込められている。ただごみステーションをきれいにして皆様に期待に応えていくだけではなく、自分達の地域は自分達で守り育てる心を養い、自ら美しい環境を創り出す努力が望まれている。地域のために奉仕をし、貢献できることに喜びと生きがいを感ずることのできる人材が今求められている。
 ごみを出してはいけない時に出し、出してはいけない物を出す人が現在次第に減少してきており、花で飾られた、掃除の行き届いたごみステーションには、協力的になってきている。又、ごみ袋を投げ込むような無理解な人でも投げ込む位置に花が置いてあれば、差し控えるようになった。花を飾る等の美化活動のお陰で、温かくやさしい心情が培われるだけでなく、自然のうちに町内に連帯感や協力心が芽生え養われてきていることに感謝している。
 
ゴミステーション写真2
花の管理にも問題も多い。四季の花を用意するのであるが、日頃から丹精込めて育てたものであり、夏には水の管理など絶えざる努力が必要で、趣味の域を越えた厳しさがある。
 9組のごみステーションは、10年このかた4個のポットに一日も花が絶えたことはなく、利用者のステーション利用態度も模範的である。我が町内で最も素晴らしい取り組みであるだけでなく、他にあまり例を見ない誇り高いごみステーションである。このごみステーションの花の世話をして下さっている角田さんは、地域のため誠心誠意努力され、善行功労者として、市より表彰されている。