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高島駅20年史(住民が創った駅) 【平成17年3月22日(火)】
平成17年3月14日(月)は山陽本線高島駅が出来て20年になります。それを記念して「高島駅20年史」が発行されました。この駅は住民の強い要望で昭和60年3月14日に創られた駅です。ただ単に運動しただけで簡単に出来た駅ではありません。なかなか集まらない地元負担金の苦労や一部心無い地元有力者の激しい中傷や横槍などにあい、時には挫折しそうになりながらも、ねばり強く戦った住民の記録です。
たった43ページの冊子ですが、そこには山陽本線高島駅設置期成会会長 湯浅金平さん(当時高島学区連合町内会長)を始めとして関係者の皆さまの人間ドラマがあります。一気に読み終わって、胸が熱くなるような感動を覚えるとともに、当時のみなさんの情念のようなものがひしひしと伝わってきます。
この20年史は、当時、設置のために多大なご尽力をされた岡山市議会議員の亀井 章さんと設置期成会の事務局長であった高原 年幸さんが編集されました。通常の〇〇年史と異なり一味違います。今後、高島駅を利用するときは、今までと違った感慨を覚えることでしょう。
残念なことに、この本は非売品です。高島駅に関係のある学区の町内会長に一部づつ配布されておりますので、関心のあるかたは、ご覧になってください。文中の一節と当時の設置期成会メンバーをご紹介します。(H.F)
現在の高島駅 | 高島駅20年史 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
記録の一部紹介 ☆高島駅設置期成会結成・・ 昭和58年6月19日 かねてからの地元4市議の申し入れに対する市の回答があった。《市は地元の新駅設置の陳情を受ける》《市は、国鉄に対して地元民意を率直に伝える》《国鉄への申入れ方法は、市に一任する》というものであった。 その回答を受けて湯浅は、6月27日午後7時30分旭竜コミュニティハウスで期成会結成の規 約を作成し、役員を選出した。《資料編参照》 ☆初めてマスコミに・・・ 昭和58年6月25日午前10時45分、会長の湯浅は1万9196名の署名を添えて岡山市長に高島新駅の設置を陳情した。山陽新聞ほか、朝日、毎日、中国の各新聞社、テレビ局ではRSK,NHK,OHK等が取材。《これでやっと軌道に乗った。しかし、これからが本当の勝負だ》湯浅は、晴れがましい気分に満たされながらも、心の片方では鉛のように重苦しいこれからの日々を思った。 ☆地元負担額は5千4百万円・・・ 昭和58年7月18日、ジリジリと蝉が鳴く暑い日、市企画課の戸田が湯浅の自宅を尋ねた。大粒の汗をかきながら、《これが高島新駅の概算書です》と封筒を差し出した。 初めば2億3千万円だったのが、1億7千2百万円になっていた。岡鉄局の努力の現れであった。その内、地元負担額が5千4百万円。市も国鉄も誠意を示した。あとは、地元での寄付金集めに奔走する日々が始まる。もし、目標に達しなければ、寄付をくれた一人ひとりに誠意を込めて返金するしかない。 そんな恥は男として絶対にかきたくないし、湯浅を信じて東奔西走してくれている期成会の仲間たちや町の人々、議員たちに会わす顔もない。しかし湯浅には自信のかけらもなかった。食糧事務所勤めの経歴からして、大口の寄付が望める企業にはとんと顔見知りというものがない。 住民一人ひとりの寄付金だけでは、到底目標額には達しないのだ。どうにもならなければ全財産を差し出すしか方法がないだろう。妻や子供達にはなんといって詫びようか。猛暑にもかかわらず、.気温がぐっと氷点下まで下がった気がした。しかし、湯浅の顔を青ざめさせる出来事はほかにもあった。 ☆某市議の中傷や横槍・・・でも手柄は自分に・・・ この頃、某市議からの中傷や横槍が激しく、湯浅の心は時々折れそうになった。今のところ高島駅設置に関する住民の反対の声は一つもない。強いて言えば駅裏となる清水地区の人に気の毒ではあるが、これとても駅ができて地価の下がる心配はない。気掛かりなのは地区住民がいつもお世話になっている宇野バスである。一時的にはかなり落ち込むことになるかもしれないが、駅ができれば地区の開発が促進される。戸数が増えれば乗客も増加するはず。誰もが望んでいる駅であるはずだ。なのに、まるで湯浅一人の独断で駅設置を進めているかのような論調であった。某市議によると駅の設置じたいは反対ではないのだが、あくまで自分の手柄にしたいらしい。 つねづね自分がリードすると言っておきながら、その実、何もしない。湯浅には市議の腹の内が読めなかった。 以下略・・・・・ |
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