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16.龍の口山の初夏の花  【平成20年6月8日(日)】      


 緑の濃くなった龍の口山では,ホトトギスが鳴き,緑陰には初夏の花が咲いています。4月に比べると花の種類は少なくなりましたが,5月から6月に見られた野の花をご紹介します。 (森本章男)

 ノイバラ(バラ科)
 日当たりの良い山野に見られる野生のバラです。園芸種のような華やかさはありませんが,集まって咲く清楚な花に顔を近づけると,良い香りがします。でも,細くしなやかに伸びる枝にはとげがあるため,不用意に近づくと痛い目に遭うかもしれません。


 スイカズラ(スイカズラ科

 林の縁などに見られるツル性の樹木です。白い花は後に黄色に変わることから,「金銀花(きんぎんか)」という別名があります。また,葉が冬を耐え忍び,枯れずに残ることから,「忍冬(にんどう)」とも呼ばれ,火傷等の消毒用の薬草として使われます。


 
タツナミソウ(シソ科)

 紫色の花が茎の頂に同じ方向にたくさんつくため,波が岸に寄せるさまに見立てて,「立浪草」と呼ばれます。林の縁で,溝のそばの少し湿ったところに咲いていました。これより少し小ぶりの「コバノタツナミ」も,山の道端にたくさんありました。

☆ 
ヤマツツジ(ツツジ科)

 4月に山肌をピンク色に染めるコバノミツバツツジよりも遅く開花し,5月下旬まで咲いていました。樹高はあまり大きくならず,群生せずに森の中でひっそりと咲きますが,深緑の中で赤い花はとても艶やかです。

☆ 
ネジキ(ツツジ科)
 樹皮が縦に長く薄片になってはがれ,樹皮の割れ方によって幹がねじれて見えるため,この名がつきました。一般にツツジのイメージとは少し違いますが,ツツジ科に分類されます。白いつぼ型のかわいい花が,1列縦隊に行儀よく並んで咲く様はなかなか涼やかです。

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