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14.龍の口山の桜  【平成20年4月23日(水)】      

 今年も桜の季節はあわただしく過ぎてゆきました。ゆっくりお花見ができた方も、また、できなかった方も、もう一度龍の口山の桜をゆっくりお楽しみいただければ幸いです。(A.Morimoto)

備前総社宮の桜
 祇園の備前総社宮の入り口にソメイヨシノが植えられています。4月になって祇園大樋の土手を歩くとき、一番に目に飛び込んできます。樹齢はあまり経っていませんが、なかなか枝ぶりもよく、神社を包む濃い緑と見事なコントラストをなして、つい立ち止まって見入ってしまいました。

尾根道の桜
 現代では、桜と言えば公園や河川敷などに植えられるソメイヨシノが一般的ですが、実はソメイヨシノは江戸時代末期に作られた交配種で、古来和歌などに詠まれ、有名な奈良吉野山に生えるのは、この写真と同じヤマザクラという種類です。4月上旬の山歩きは、ヤマザクラとの出会いが一番の楽しみです。

山桜の若葉
 ヤマザクラの特徴は、開花と同時に新葉が伸びてくることです。新葉の色はこの写真のように、赤いものから緑がかったものまで木によって一本一本変化に富んでいて、この葉と花の組み合わせこそが山桜の美しさだと思います。
萌黄色の山肌
 ヤマザクラの開花時期は、その木その木によってずいぶん異なり、最長2週間ぐらいの差があります。このため同じ山道を歩きながら、風に散る花びらがあるかと思えば、やっとつぼみが膨らみかけた枝もあります。同様にコナラ等の落葉樹の芽生えも種類により時期が異なり、若葉の色にも微妙な違いがあります。この時期の山肌は、若葉の萌黄色と桜のピンクが見事な調和を見せてくれます。

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