西大寺は西大寺観音院の門前町として、また吉井川を往来する高瀬舟の港町として古くから商業の町として栄えてきました。
西大寺文化資料館は、郷土西大寺における自然や文化財の保存研究を奨励し、文化向上に郷土の寄与するために設立された、
西大寺愛郷会[昭和48年(1973)]によって運営されている資料館で、昭和54年(1979)12月9日に開館しました。
当館では、西大寺愛郷会が設立されて以来、同会に寄せられた西大寺に関する各種資料を、保存・展示しています。
そして、西大寺地区を中心に、各方面からのご好意を得ながら、内容・設備ともに充実を図っています。
当館の建築は、初代伊原木茂兵衛による天満屋創業150周年を記念して整備された、西大寺本町の本邸のうち、
衣裳蔵一棟を借用しているものです。
広い庭園の中に本宅と対峙する形で建つ二階本瓦のこの衣裳蔵は、これ自体が重厚な品格を保つ、文化的に価値のある建物で、
西大寺文化資料館として誇りうるものです。
当館の常設展示では、文久2年(1862)に再建された観音院本堂の1/30の模型、寛政から昭和期の宝木、くしご、
会陽の版画や写真、本堂再建時の屋根瓦などの観音院関係の資料や天満屋関係の資料として、店舗の暖簾、外商用の風呂敷、
金銭登録機や、大正時代に、販売された商品の一部などを展示しています。
また、嫁入り時に使用されたお駕籠、長持ち、合わせ鏡、櫛箱などの日用民具類のほか、薬店で使われていた看板、薬研、
百味箪笥や、
高瀬舟の模型その他関係資料、そして菓子製造用具、醤油醸造用具も展示しています。
とくに吉井川川底から出土した、建久6年(1194)再建時の奈良東大寺大仏殿に使用された瓦片や、縄文時代の土器片、そして
近郊の遺跡からの出土品は、衆目を集めています。
特別展では、西大寺周辺を含め、人びとの記憶から忘れ去られようとしている文化や生活に光を当てています。
来館者に、このような文化や生活を思い起こし、再認識していただけるような内容の展示にすることを主眼としながら、
随時開催しています。
現在は毎週日曜日が定例開催日となっていますが、愛好家、研究者等の団体などからお申し込みがある場合は、
平日でも開館しますので、ご希望の場合はお申し込みください。
所在地 | 岡山市東区西大寺中1-16-17 |
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問合せ | 090-7372-0903 館長 山本 鐘生宅 |
交 通 | JR:赤穂線西大寺駅から南へ徒歩約10分 バス:両備バス西大寺バスセンターから東へ徒歩約10分 車 :中国銀行西大寺支店西40m |
開館時間 | 10時〜16時 日曜日のみ開館 団体10名以上の場合は日曜日以外でも開館(要事前連絡) |
休館日 | 月曜日〜土曜日(日曜日のみ開館) |
入館料 | 高校生以上100円 小・中学生50円 |
駐車場 | 中国銀行駐車場をご利用ください。(無料) |
平成26年4月1日
西大寺文化資料館
館長 山本 鐘生