ホーム > 出村スポット > 2004/12/18 昔日回想
現防犯安全部長の小野勝己氏が、「昭和33年当時の写真がある」というので見せていただいた。
文字通りセピア色の小さな写真には、ホタルやナマズが棲んでいそうな野趣あふれる小川も写っていて、田んぼのはるか向こうには操山(百崎墓地であろうか)が霞んでいる。
左下の小川は現在のサニー団地北辺に東西に横たわる用水で、今では三方コンクリートに改修されていて小鮒一匹見かけたことがない。
現在は、田んぼの手前が東中2組、遠方が東中1組の住宅が密集していて、同じアングルで撮ろうにも画面いっぱいにワッと家並みが迫ってきて、とても比較写真になどなりようがない変わりようだ。
写真には家も数軒写っているが、はっきりした輪郭だけを辿ってみると、右から順番に(当時の)内田保巳、湯浅寅教、内田啓二、内田敬一の各氏のお家と思しい。
二人の少年が写っているが、虫かごらしいものを手にしている手前の坊やが8才当時の小野勝己氏だそうだが、もう一人は定かでない。
筆者が小学生のころは夏の夜に「キモ試し」というのがあって、夜の真っ暗なこの道、そう!まさにこの畦道を、一人で百間川の土手まで往復した(実は上級生に往復させられた)ものだが、途中の茂みには上級生が潜んでいて、「わっ!」と脅かされたときの怖さといったら例えようがなく、まさにキモがキュンと冷えたのもいまでは懐かしい思い出だ。
よくもまぁマムシを踏んづけたりしなかったものだと、いまさらのようにぞ〜っとしている。
コンクリートで塗り固められた小川、アスファルト舗装の道・・・、文化住宅の立ち並ぶ現代にこの写真をオーバーラップさせながら、トンボもドジョウもいなくなった"ふるさと"にフと慨嘆を覚える回想のスポットではある。
(右の画像の上でクリックすると、大きな画像が別窓で開きます)
(写真協力:小野勝己氏、文:小野田)