大賀ハスの純粋種増やせ 庭瀬の保存会が植え替え
岡山市北区庭瀬の庭瀬城址の内堀で10日、大賀ハスを別種から純粋種に植え替える作業が地元住民によって行われた。順調に育てば7月下旬には淡紅色の花を咲かせるという。
庭瀬地区は約2千年前の地層から大賀ハスの種子を発見した植物学者大賀一郎博士(1883〜1965年)の出身地。内堀では地元住民が10年以上前から育ててきた。
近年は株の植え替えの際に交じったとみられる別種が目立ち、昨夏は内堀に七つある大賀ハス用の鉢(直径1・7メートル)のうち二つにしか本来の色の花が咲かなかった。このため住民有志14人が保存会を設立し、本格的な植え替えに乗り出した。
この日は保存会メンバーが小舟で、前もって古い株を抜いておいた一つの鉢に渡り、大賀博士に師事した教師の家族から譲り受けた長さ40センチほどの純粋種の苗3株を植えた。世話をしながら株分けして増やし、ほかの鉢に広げていく。 |