岡山市防災まちづくり学校最終回−−−−−−−−−−1月23日
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岡山市防災まちづくり学校最終回です。
『災害とボランティア』『自主防災組織』を岡山市桑野岡山ふれあいセンターで受講しました。
『災害とボランティア』(9:30〜10:30)
 赤十字の災害救護活動は
日本赤十字社岡山県支部事務局長清水考市氏
日本赤十字社岡山県支部事務局長清水考市氏
1.)医療救護
2.)救援物資の備蓄とその配布
3.)義援金の募集とその配布
4.)防災ボランティアの育成
5.)災害時の血液提供
と主なものだけでも上記の通りあります。医療救護は災害があれば一番に医師と看護婦を派遣して治療に当たります。阪神淡路大震災も地の利を得まして災害後一番に神戸に医師・看護婦を派遣して治療にあたりました。中越地震につきましても医師と看護婦を派遣して巡回診療をおこないました。
 この阪神淡路大震災は日本の災害救護活動を変えた災害と言われて、ボランティア元年とも言われています。淡路島の北丹町の断層のずれから始まった地震は神戸から大阪間に多大の被害をもたらしました。発生当初は混乱もあったらしいですが、徐々にボランティアの中で救護の仕方が確立されていきました。ボランティアは行政と被災者住民との間で物資(食事を含む)を配布する調整役という仕事を見事にこなしていくようになっていきました。
 またボランティアの役目として災害時の心のケアをするという事があります。専門家による心のケアは災害後1〜2ヶ月後から始められますが、災害直後から専門家が心のケアを始めるまでの空白を埋める意味で、災害直後に災害地に入って被災者と、救護とか片付けをしながら被災者の悩みや思っていること、心配事をただ聞いてあげるだけで良いのです。聞くだけで心のケアができるのです。
 救援物資については現在は個人からのものは一切受け付けない事となっています。昭和50年頃までは個人からの古着とかの救援物資を受け付けていましたが、世の中が豊かになってきましてもうそういったものが必要では無くなってきたと言うことです。現在は義援金のみの受付です。
 ボランティアは行き過ぎは問題があります。これはどういう事かと言いますと、無料の医療奉仕とか食事の提供とかを何時までも続けていると、せっかく復興してきた経済の足を引っ張るようなことになってくると言うことです。災害直後のみが最も必要で回復状況に応じて引き上げ時をよく考えないといけないそうです。
『自主防災組織』(10:40〜11:40)
 阪神淡路大震災でなぜあんなに多数の死者が出たのか、神戸市であれほどの死者が出てしまったのは、地
岡山市総務法制課防災対策室主任舟木信行氏
岡山市総務法制課防災対策室主任舟木信行氏
域住民の安否確認がほとんどできなかったからです。それと比べると北淡町は一日で住民の安否確認ができたそうです。ですから大都会でもあるいは中都市でも、ご自分が住んでいる地域の皆さんとは日頃からコミュニケーションをとり、いざというときにすぐにお互いの顔が分かるようになる必要があるわけです。
 災害が起きたときに助けになるのは公助(公の援助)ではありません。災害直後は隣近所の皆さんと協力して助け合いながらなんとか2〜3日を乗り切れば今度は公助(公の援助)の出番で全国からも救援の手がさしのべられてくるはずです。
 そこで町内会の自主防災組織が必要となってくるわけです。岡山市で1600町内会がありますがその内自主防災組織を作っている町内は200ほどしかありません。組織を作るだけではあまり意味がありませんが、町内会の行事の中で何か一つでも防災の行事を入れて町内会住民の防災に対する意識を高めていくことが必要です。また自主防災の基本は防火、防犯ですから日頃の町内会の活動の中に少しでもこういった防火、防犯を取り入れるようにすべきです。
 また、災害時には障害者、高齢者、寝たきりの人といった災害時時要援護者といわれる人を普段から情報を集めてチェックしてどう支援するかということまで計画を立てておくべきです。
11:40から終了式があり42名が修了証書を授与されました。

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