2007年7月
   岡山市   原 自然情報    
岡山県自然保護推進員  十川 巡一


 ナマズの産卵
 

 6月下旬の雨がよく降った日の事です。夕方には雨があがりました。会社から帰って、たんぼを見ると一匹の雌のナマズが、泳いでいましたが、雄がいない?「雄が入って来ないのかなあ」と思いながら、家に入りました。
 夕飯を食べて田んぼを見に行くと、二匹の雄が雌といっしょに泳いでいました。思わず「よかった」と思ってしばらく見ていると、一匹の雄が雌の頭の上で横になって、体をふるわせています。何度もそれを繰り返していました。それは雌に卵を産むように促していたのです。もう一匹の雄も雌の尾の右側で泳いでいました。
 朝起きて見に行くと、もういませんでした。


家の横の田んぼに上って来たナマズ

   
 磯尾谷川の植物たち

 どんな植物があるか調べてみようと思い、磯尾谷川へ行ってみました。行く途中にイチジクの仲間のイタビカズラを見つけました。数年前に、緑色の実が熟れるのを待って、食べたことがあります。イチジクに似た味でした。また、子供の頃真っ黒に熟したイヌビワという木の実をよく食べました。今でも時々たべます。とても甘い味がします。
 植物の花は普通ひとつの花にめしべとおしべがありますが、スイカやキュウリのように一本のつるにおしべの花とめしべの花を付ける植物もあります。また雄の木と雌の木とわかれて別々に花を咲かせる植物もあります。私たちの近くにもそんな木があります。ヒイラギ、ウメモドキ、イチョウ、ヤマモモ、サンショウなどです。原にも雌雄異株の木がありました。イタビカズラ、イヌビワ、アカアメガシワ、カラスザンショウ、ヤマハゼなどです。他に見つけた植物も紹介します。今回は6月下旬から7月上旬にかけての自然情報です。

イタビカズラ イタビカズラの実
イヌビワの木 イヌビワの実
アカメガシワ雌の木の花 アカメガシワ雄の木の花
カラスザンショウ ヤマハゼの実
ノグルミの花 ドクダミの花(ジュウヤク)
ヘビイチゴの実 イヌビワの葉を食べた後フンをしていた
キボシカミキリ


 初めて見たイチゴ

 会社の帰りに、小高いところにイチゴの実が見えました「今頃ナガバモミジイチゴが?」と思い近づいてみると違っいまた。初めてみるイチゴでした。食べてみると、甘味はあるが食べたあとで少し苦味が残りました。図鑑にも載っていない、自然保護センターに行って聞いてみると「コジキイチゴです」と教えて下さいました。

沢山の実を付けていたコジキイチゴ

実の中は空洞


 家の周りの生きもの

 家の裏には貸農園があります。野菜に水をやって地面が濡れるとチョウチョが水を飲みに来ます。家の前の用水ではヤゴが登って羽化したりします。家の近くでも自然観察を楽しんでいます。

家の近くでよく見かけるヒメジャノメ ホシミスジは
コゴメバナに卵を産むので庭で見かける
水を飲んでいるモンキアゲハ 水を飲んでいるアオスジアゲハ
家の前で羽化したマユタテアカネ

用水の側にあった羽化殻
 マユタテアカネは、アカトンボの仲間で小型のトンボです。
 目の後の黒い三角斑があるのはマユタテアカネです。マユタテアカネによく似たヒメアカネがいますが、ヒメアカネは三角斑がもっと狭く黒い模様が目立ちません。