「原の自然情報」  2004年3月

岡山県自然保護推進員  十川 巡一

ホソミイトトンボ

岡山市原は、前には岡山三大河川のひとつ旭川が有り、 後ろには、笠井山が連なる山々が有り、 自然に恵まれた地形です。 植物も数多く観察が出来、昆虫や色々な生きものが棲息しています。

 さて、今回はトンボの話になりますが、 岡山県では91種類、岡山市では72種類のトンボが確認されています。 私は牧石学区のトンボを調べていますが、 今までに62種類のトンボを確認しています。 けっこう沢山いるでしょう! いつごろどこへ行けばどんなトンボが見られるかということも大体分かっています。 今回、ご紹介するのは越冬するトンボです。

「エッ!トンボが冬眠するの?」と思われる方もおられると思いますが、 イトトンボ科のホソミイトトンボ、 アオイトトンボ科のオツネントンボ、 ホソミオツネントンボ、この3種類のトンボは冬眠します。 このうちの一つホソミオツネントンボが、原にも棲息しています。 5月中ば頃になると産卵のため水辺に集まってきます。 と云うことは、原の里山の石垣のどこかで、冬眠しているのです。 自分も探してみたいと思っているのですが、見つけるのも難しく、 中々時間がないので探していませんが、しかし必ずどこかで、 細い枝先に止まりその枝にそっくりの色になり擬態として越冬しているのです。 5月頃、暖かくなるときれいな青い色になり水辺で姿を見せてくれることでしょう。
原の里山