本気になろう!地域防災

投稿日:2020年1月28日

中区まちづくり独自企画として防災講演会が26日(日)岡山ふれあいセンター大ホールで行われました。小野区長は開会挨拶で「災害発生時の自助・共助の充実」を要請されました。自主防災組織率が未だに60%に留まっている事への苛立ちが伝わってきました。災害発生への情報精度が格段に上がっているにもかかわらず命を守る避難行動が伴わない現実の変革が必要となっています。襲い来る災害が強大化する中で自助・共助の活動の充実を図らなければ被害は甚大化するとの警鐘への理解、そして災害に立ち向かう対策について石原良純氏、サミーカミヤ両氏からお話をお聞きしました。

石原氏は気象予報士の立場から地球温暖化による海水温度の上昇が招く台風の巨大化、豪雨の発生頻発について時系列的に話されました。台風・豪雨の襲来は5日前から詳細な情報が出されているにもかかわらず避難準備行動が伴わない。一昨年7月の西日本豪雨災害発生直前の6月29日関東地方だけが梅雨明けした。西日本には居座り続けた梅雨前線に向けて台風が接近した。7月5日には気象庁が会見を開き「数時間以内に広範囲にわたり今まで経験したことのない豪雨が降り続く」と警告しましたが被害は防げなかった。自分の所は大丈夫と思うことから避難が遅れ災害を大きくしている。

冒頭そして締めくくりにも話された「日本の空ほど変化に富み壮大で美しい景観はない」「雲と風が織りなす美しさを楽しみましょう」との言葉は自然への畏敬を持ち続けようとの問いかけに聞き取れました。

サミーカミヤ氏は豊富な防災・救助体験を通じて防災知識や災害体験の伝承について聴講者に考えさせる時間を設定されました。問いかけは「防災知識や災害状況をどう伝承しますか?①どのような機会に ②誰にどうやって ③何を伝えたいか」あるいは「巨大台風が5日後に中区に上陸するようです。どんな準備をしますか? ①家族との話し合いは?②何を守るか?」等具体的に行動ベースの準備を求められました。過去の様々な先人の災害経験をお借りし、今に生かし、防災対策にして還す実践を通じて災害に強い家庭、町を創っていこうとの呼びかけをされました。

会場をうずめた聴衆はシニアー層が多く若い方の参加が少なかったのは残念でしたがシニアーの役割も明確となった講演会でした。過去の経験の伝承は努力なしでは途絶えてしまいます。災害の後で苔むした災害碑に気づかされた事例を数多く見聞します。そうならないよう災害の襲来をイメージし対策を準備する継続的な取り組みが今求められています。

カテゴリー:地域行事 自主防災会

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