高齢者のうつ病について
投稿日:2018年6月9日
高齢者のうつ病
うつ病はいつの間にか以前とは様子が違う状態になっていると気づいてそれがうつ病であると自覚できないでいるようです。
うつ病を患っているのに気づかずそのまま放置していると症状がどんどん悪化してしまう恐れがあるようです。
本人がうつ病を自覚していなくてもまわりの人が「以前とは違う」「どこか変だ」と感じることが多いようです。
できるだけ早い段階で周りの人がこのようなサインをキャッチすることが大切です。
うつ病の症状は気分の落ち込みや体の不調おもだるさといった事等があり本来の自分を取り戻すことが大事でできることから試みることです。脳の働きに何等かの問題が起きて発症するのではと考えられています。単に気分が落ち込んだ状態なのかそれともうつ病なのか具体的な数値などでははっきり示すのはむつかしいようです。症状の程度の質や生活への支障などで判断できるそうです。
うつ病は心の症状だけでなく食事が進まない、つまらない、目が早くさめたり、寝ようとしても眠れないなど体の症状が現れることがありそのあらわれ方は人それぞれのようです。
質の良い睡眠ができるように昼、中程度の昼寝、運動、仕事などリズムのある生活を送ることが大切なようです。
高齢者のうつ病は様々な体の不調がある一方で精神状態が目立たないタイプ「仮面うつ病」が多いのが特徴だそうです。
近年ではうつ病は認知症に関わることもわかってきて、その経験者はない人に比べて約2倍認知症になりやすいことがわかってきて、認知症予防のためにも肥満、糖尿病、脂質代謝異常など生活習慣の改善が不可欠になります。軽症の場合は家族が会話や電話などでつながりを深めたり、頼み事や相談などで存在価値を見出してもらうなど感謝の意を伝えることは何よりの薬です。症状が中程度以上の場合は抗うつ薬などの薬物療法を併用します。
文芸春秋95th 2018.3月号 より抜粋
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